過去問データベース 過去問を探す

九州大学 1998年度
理系数学 第5問(d)

問題

(1) 平面上に半径が の2円があり,それらの中心間の距離がであるとする.これらの2円の円周が共有点をもつための必要十分条件をを用いて表せ.

(2) 座標平面上で軸を準線とし,定点を通る放物線について考える.ただし,とする.

(i) そのような放物線の焦点の全体はどのような図形を描くか.

(ii) 軸上にない点がそのような放物線上の点であるための必要十分条件を求めよ.

出典:九州大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問(d)

方針

(1)は2円の中心間距離が、外接する距離と内接する距離の間にあることを必要十分条件として書く。(2)では放物線の定義を使い、点 が放物線上にある条件から焦点 の軌跡を円として求める。さらに点 も同じ放物線上にある条件は、焦点が2つの円の共有点になる条件に変わるので、(1)を用いて の条件へ整理する。

解答

(1)

半径 の2円の中心間距離を とする。2つの円周が共有点をもつためには、遠すぎて離れていてはいけないので が必要である。また、一方の円が他方の内側に入りすぎていても共有点をもたないので が必要である。逆に なら、2円は外接、内接、または2点で交わる。したがって必要十分条件は である。

(2)(i)

焦点を とする。点 が放物線上にあるためには、 から焦点までの距離と、 から準線である 軸までの距離が等しければよい。後者は であるから である。すなわち である。

したがって焦点 の全体は、中心 、半径 の円 である。ただし焦点が準線上の原点に来る場合は放物線としては退化するので、原点は除く。

(2)(ii)

軸上にないので である。 がその放物線上にあるには、同じ焦点 について が成り立つ必要がある。つまり焦点 は、中心 、半径 の円と、中心 、半径 の円の共有点でなければならない。

まず の場合を考える。このとき2つ目の円の半径は である。中心間距離を とすると、(1)より必要な上限条件は である。両辺を2乗すると となるので が必要である。しかしこのとき2円の共有点は原点だけとなり、焦点としては使えない。したがって は不適である。

次に とする。このとき2つ目の円の半径は である。共有点をもつための条件は である。左側の不等式は より自動的に成り立つ。右側の不等式は であり、整理すると である。

ただし のときは注意が必要である。この場合、2つの円はどちらも原点を通る。 なら共有点は原点だけであり、これは焦点として使えない。 なら2つの円は一致し、原点以外の焦点を取れる。したがって必要十分条件は である。