熊本大学 2026年度
文理共通数学 第3問(理工系)
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 理学部,医学部(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻),薬学部,工学部,情報融合学環(理系型)
- 分野
- 関数、積分
- 解法
- 極限計算、式変形、部分分数分解、定積分評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
最高次の係数が 1 である 2 つの 3 次関数 f(x) と g(x) は,次の条件 (i) と (ii) を満たすとする。
(i) g(2)=0
(ii) k=2,3,4,5 に対して,limx→kg(x)f(x)=(k−2)(k−3)
以下の問いに答えよ。
(問1) f(x) と g(x) をそれぞれ求めよ。
(問2) ∫45f(x)g(x)dx を求めよ。
出典:熊本大学 2026年度 前期 文理共通 第3問
方針
極限が0である点では,分子の零点の重複度が分母より大きい。x=2,3 での重複度を3次という次数制約と合わせて f を一意に決める。続いて g=(x−2)(x2+px+q) とおき,x=4,5 の極限値から係数を定め,積分は部分分数分解する。
解答
(問1)
多項式 h の x=k における零点の重複度を νk(h) と書く。有限な極限
x→klimg(x)f(x)=0
が成り立つためには νk(f)>νk(g) が必要である。
g(2)=0 より ν2(g)≧1 であり,k=2 の条件から ν2(f)≧2 である。また k=3 の条件から ν3(f)≧1 である。f は3次で最高次係数が1だから,これらで次数を使い切り,
f(x)=(x−2)2(x−3)
と一意に決まる。同時に g の x=2 の零点は1重である。
そこで
g(x)=(x−2)(x2+px+q)
とおく。f(4),f(5)=0 なので g(4),g(5)=0 であり,極限は値の比に等しい。条件より
f(4)=2g(4),f(5)=6g(5).
f(4)=4,f(5)=18 だから g(4)=2,g(5)=3 である。よって
16+4p+q=1,25+5p+q=1
となり,p=−9,q=21 を得る。したがって
g(x)=(x−2)(x2−9x+21)
である。
(問2)
f(x)g(x)=(x−2)(x−3)x2−9x+21=1−x−27+x−33
である。区間 [4,5] には特異点がないので
∫45f(x)g(x)dx=[x−7log(x−2)+3log(x−3)]45=1−7log3+10log2.