九州大学 2002年度
理系数学 第5問(b)
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、方程式・不等式、指数・対数
- 解法
- 接線・法線、式変形、範囲評価
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 —
問題
正の実数aの3乗根3aを近似することを考える.与えられた2以上の整数pに対して関数f(x),g(x)を
⎩⎨⎧f(x)=xp−axp−3g(x)=x−f′(x)f(x)
とする.ここでf′(x)はf(x)の導関数である.次の問いに答えよ.
(1) g(x)−3aは
g(x)−3a=(x−3a)2×xの3次式xの2次式
の形で表されることを示せ.
(2) p=2とする.このとき,g(x)−3aは
g(x)−3a=(x−3a)3×xの3次式xの1次式
の形で表されることを示せ.
(3) a=9,p=2とする.2<39<2.1に注意して,不等式
が成り立つことを示せ.また,39を小数第3位まで求めよ(すなわち,小数第4位以下を切り捨てよ).
出典:九州大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問(b)
方針
α=3a と置き、a=α3 として f と f′ を因数分解する。g(x)−α=x−α−f(x)/f′(x) を1つの分数にまとめ、分子に (x−α)2 が出ることを展開で確認する。p=2 では残った2次式がさらに x2−α2 となり、3乗の誤差評価になる。数値評価では g(2)=2.08 を出し、2<α<2.1 で誤差を上から押さえる。
解答
(1)
α=3a とおく。すると a=α3 である。 f(x)=xp−α3xp−3=xp−3(x3−α3) であり f′(x)=pxp−1−(p−3)α3xp−4=xp−4{px3−(p−3)α3} である。したがって、分母が0でない範囲で f′(x)f(x)=px3−(p−3)α3x(x3−α3) となる。
よって
g(x)−α=x−α−px3−(p−3)α3x(x3−α3)=px3−(p−3)α3(x−α){px3−(p−3)α3}−x(x3−α3).
分子を整理すると
(x−α){px3−(p−3)α3}−x(x3−α3)=(p−1)x4−pαx3+(4−p)α3x+(p−3)α4=(x−α)2{(p−1)x2+(p−2)αx+(p−3)α2}.
したがって
g(x)−3a=(x−3a)2px3−(p−3)a(p−1)x2+(p−2)3ax+(p−3)3a2
であり、指定された形になっている。
(2)
(1)の式で p=2 とすると (p−1)x2+(p−2)αx+(p−3)α2=x2−α2=(x−α)(x+α) である。また分母は 2x3+α3 である。したがって
g(x)−3a=(x−3a)32x3+ax+3a
となり、指定された形で表される。
(3)
a=9、p=2 とし、α=39 とおく。まず f(2)=22−29=−21 であり f′(x)=2x+x29 だから f′(2)=4+49=425 である。したがって g(2)=2−25/4−1/2=2+252=2552=2.08 である。
(2)の式より
g(2)−α=(2−α)316+92+α=(2−α)3252+α
である。問題文の注意から 2<α<2.1 なので、2−α)3<0 である。よって α−g(2)=(α−2)3252+α>0 である。
また 0<α−2<0.1、2+α<4.1 だから 0<α−g(2)<0.13⋅254.1=250.0041<10001 である。したがって 0<39−g(2)<10001 が示された。
さらに g(2)=2.080 であるから 2.080<39<2.081 である。よって小数第4位以下を切り捨てると 39=2.080 である。