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九州大学 2002年度
理系数学 第4問(b)

問題

複素数平面上の原点を中心とする半径1の円上に相異なる3点をとる.次の問いに答えよ.

(1) とおく.点は3点を頂点とする三角形の垂心になることを示せ.ここで,三角形の垂心とは,各頂点から対辺またはその延長線上に下ろした3本の垂線の交点のことであり,これらの3本の垂線は1点で交わることが知られている.

(2) とおく.のとき,2点を通る直線上に点から下ろした垂線またはその延長線が円と交わる点はであることを示せ.ここでに共役な複素数である.

(3) 2点を通る直線とこの直線上に点から下ろした垂線との交点は,点と点を結ぶ線分の中点であることを示せ.ただし,のときは,の中点はと解釈する.

出典:九州大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問(b)

方針

単位円上では が使える。直線への垂直性は、2つの方向を表す複素数の比が純虚数であることに言い換える。(1)は の共役が負になることを示し、添字を替える。(2)は が単位円上にあり、かつ同じ垂線上にあることを示す。(3)は中点 が垂線上かつ直線 上にあることを、商が実数である計算で確認する。

解答

(1)

単位円上の点については が成り立つ。

まず、複素数平面で2つの直線が垂直であることは、それぞれの方向を表す複素数の比が純虚数であることと同値である。したがって、点 から直線 に下ろした垂線上に点 があることは が純虚数であることと同値である。

ここで とすると である。この共役を取ると

である。よってこの商は純虚数であり、 から直線 に下ろした垂線上にある。

同じ計算を添字を入れ替えて行えば、 から直線 に下ろした垂線上にも、 から直線 に下ろした垂線上にもある。したがって が示された。

(2)

まず であるから、 は円 上にある。

次に から直線 に下ろした垂線上にあることを示す。 と書けるので である。この共役を取ると

したがってこの商は純虚数であり、 はその垂線上にある。 のとき、直線 に垂直で を通る直線は円 およびもう1点で交わる。いま はその直線上かつ円 上にあり、 だから、そのもう1つの交点は である。

(3)

とおく。 は(1)より、 は(2)の計算より、どちらも から直線 に下ろした垂線上にある。したがって中点 もこの垂線上にある。

あとは が直線 上にあることを示せばよい。 であるから である。よって とおく。

この共役を計算すると

したがって は実数であり、 は直線 上にある。

以上より は、直線 と、 からこの直線に下ろした垂線との交点である。したがって求める点は である。 の場合も、この式は問題文の解釈どおり を表す。