問題
正の整数に対し,の正の約数全体の和をで表す.ただし,1および自身も約数とする.たとえば,であり,ならば15の正の約数はなので,となる.次の問いに答えよ.
(1) が正の奇数と正の整数を用いてと表されるとする.このときが成り立つことを示せ.
(2) が2以上の整数と正の整数を用いてと表されるとする.このときが成り立つことを示せ.また,等号が成り立つのは,かつが素数であるときに限ることを示せ.
(3) 正の偶数,は,ある整数,とある奇数,を用いて,のように表すことができる.このとき,が,をみたせば,,は素数であり,かつ,となることを示せ.
方針
(1)は の冪の約数と奇数部分の約数を分けて和を積にする。(2)は の約数のうち少なくとも と があることから下限を出し、等号条件で余分な約数がないことを詰める。(3)は(1)で の冪を外し、(2)の等号条件に持ち込む。奇数係数 、 が互いの奇数部分を割ることを最初に示すのが決定的である。
解答
(1)
とし、 は正の奇数であるとする。 の正の約数は、 の正の約数 と を用いて とただ1通りに表される。
したがって約数の和は
である。
(2)
、 とする。このとき と はどちらも の正の約数であり、しかも相異なる。よって である。
等号が成り立つとき、 の正の約数は と だけでなければならない。もし なら も正の約数であり、 は少なくとも3つの相異なる約数になるので等号は成り立たない。したがって等号成立には が必要である。 のとき である。等号 は、 の正の約数が と だけであることと同値であるから、 が素数であることと同値である。
よって等号が成り立つのは のときに限る。
(3)
は正の偶数なので と書いたとき 、 は正の奇数である。
(1)より である。ここで とおく。条件 、 は となる。 は奇数である。したがって は と互いに素なので、上の第一式から が従う。同様に第二式から が従う。そこで とおく。ただし は正の整数である。
これを上の式に代入すると となる。
ここで(2)を に適用する。 であるから である。ところが なので を得る。
同様に、(2)を に適用すると であり、 だから を得る。よって であり、上の2つの不等式はいずれも等号で成り立っている。
(2)の等号条件より、 については かつ が素数、 については かつ が素数である。したがって であり、さらに は素数である。