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熊本大学 2025年度
文理共通数学 第2問(文系学部)

問題

座標平面上で座標と座標がともに整数である点を格子点という。格子点上を次の規則に従って動く点を考える。1。最初に点は原点にある。2。ある時刻で点が格子点にあるとき,その秒後にはまたはへ動く。格子点上にを取る。ただし,は正の整数である。最初から秒後に,端点を含む線分上に点が初めて達するまでのの動き方の総数をとする。以下の問いに答えよ。(問1) のとき,を求めよ。(問2) に対してを求めよ。(問3) 等式が成り立つことを示せ。

出典:熊本大学 2025年度 前期 文理共通 第2問

方針

標準解法(初到達の最後の一歩を固定)

線分 へ初めて達する瞬間には,最後の一歩が必ず右向きである。直前の 歩に含まれる右向き移動を数えて を求める。(問3)は原点から までの全経路を『初めて となる時刻』で重複なく分類する。

別解(問3:パスカルの公式による代数証明)

(問2)の を代入し,パスカルの公式から得られるホッケースティック型の和を帰納的に証明する。

解答

標準解法(初到達の最後の一歩を固定)

(問1)

である。秒後に初めて線分上に達するには、秒後の点がであり、最後の一歩でにならなければならない。したがって最初の歩のうち右向きの移動は回であるから

である。

(問2)

とする。秒後に線分上へ初めて達する点はである。最後の一歩はからへの右向き移動であるから、その前の歩には右向き移動が回、上向き移動が回含まれる。よって

である。

(問3)

原点からへ行く動き方の総数は、全歩のうち右向きの歩を選ぶので

である。一方、このような経路は、線分に初めて達する時刻のいずれかにただ一つ定まる。したがって経路全体をこので分類すると

が成り立つ。

【経路の見取り図】

図を準備中です。

青い線分へ初めて入る一歩は必ず右向きである。したがって,最後の一歩を除いた 歩だけを並べればよい。

別解(問3:パスカルの公式による代数証明)

(問3)

(問2)より

ここで

について示す。 では両辺は1である。 で成り立つとき,パスカルの公式より

よって でも成り立つ。 として

を得る。