熊本大学 2025年度
文理共通数学 第1問(文系学部)
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 教育学部,医学部(保健学科看護学専攻),情報融合学環(文系型)
- 分野
- 関数、積分、数列
- 解法
- 判別式、面積計算、和の計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
nを正の整数とする。放物線y=x2+2x+1をCとし,直線y=(2n+3)xをlとする。以下の問いに答えよ。(問1) Cとlの共有点の個数は2個であることを示せ。(問2) Cとlの共有点のx座標をα,βとする。ただしα<βとする。C,x=α,x=β,x軸で囲まれた図形の面積をSとする。β−αSをnを用いて表せ。(問3) (問2)で求めた数をanとする。m≧1のとき,∑n=1manを求めよ。
出典:熊本大学 2025年度 前期 文理共通 第1問
方針
標準解法(根の平均と差で積分平均を整理)
共有点は二次方程式の判別式で確認する。(問2)では積分区間の中点を c=(α+β)/2 とし,(x+1)2 の区間平均を『中点での値+幅の二乗の補正』に分ける。根の和・積だけで α,β を消去し,最後に二次式を総和する。
別解(問2:根の対称式を直接積分)
公式解答例に近く,原始関数の差を β−α で因数分解する。残る式を α+β,αβ だけで書き,二次方程式の根と係数の関係を代入する。
解答
標準解法(根の平均と差で積分平均を整理)
(問1)
共有点のx座標は
x2+2x+1=(2n+3)x
すなわち
x2−(2n+1)x+1=0
の解である。この判別式は
D=(2n+1)2−4=4n2+4n−3=(2n−1)(2n+3)
である。nは正の整数であるからD>0であり、共有点は2個である。
(問2)
二つの解をα<βとすると
α+β=2n+1,αβ=1
である。またC:y=(x+1)2はx軸以上にあるので
S=∫αβ(x+1)2dx
である。c=2α+βとおくと、区間[α,β]での平均値より
β−αS=(c+1)2+12(β−α)2
となる。ここで
c=22n+1,(β−α)2=(α+β)2−4αβ=4n2+4n−3
であるから
β−αS=4(2n+3)2+124n2+4n−3=32(n+1)(2n+3)
である。
(問3)
(問2)より
an=32(n+1)(2n+3)=34n2+10n+6
である。したがって
n=1∑man=34n=1∑mn2+310n=1∑mn+2m
であるから
n=1∑man=92m(m+1)(2m+1)+35m(m+1)+2m=9m(4m2+21m+35)
となる。
別解(問2:根の対称式を直接積分)
(問2)
S=[3x3+x2+x]αβ=(β−α){3α2+αβ+β2+α+β+1}.
したがって
β−αS=3(α+β)2−αβ+α+β+1.
ここへ α+β=2n+1,αβ=1 を代入すると
β−αS=3(2n+1)2−1+2n+2=32(n+1)(2n+3).
この後は標準解法と同様に二次式を和して
n=1∑man=9m(4m2+21m+35)
を得る。