問題
関数の第2次導関数はつねに正とし,関数のグラフ上の点における接線と軸のなす角をとする.ただしはで接線の傾きが正,負,0に従って正,負,0の値をとるものとする.また,点におけるの法線上にから距離1の点をの下側にとる.
(1) はつねに増加することを示せ.
(2) ,を求めよ.
(3) がから まで変化するとき,点,が描く曲線の長さをそれぞれ,とする.をとを用いて表せ.
出典:九州大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問(a)
方針
を微分すれば、 から が従う。点 は点 から下向き法線方向へ距離1だけ進んだ点なので、接線方向の単位ベクトル を90度回転して を使う。曲線長は速度の大きさの積分であり、 を微分すると、 の速度に だけ余分な長さが加わる。
解答
(1)
接線の傾きは であり、角 は を満たす。 なので である。両辺を で微分すると である。仮定より 、また だから である。したがって はつねに増加する。
(2)
接線方向の単位ベクトルは である。これに垂直で、グラフの下側へ向かう単位ベクトルは である。点 は からこの方向へ距離1だけ進んだ点なので である。したがって である。
(3)
まず の速度ベクトルは である。よってその大きさは である。したがって である。
次に を微分する。すると である。一方 なので となる。(1)より であり、 なので係数は正である。したがって である。
よって であり、差をとると である。
別解。(3)は幾何的にも解釈できる。 は から法線方向に一定距離1だけ離れた曲線であり、接線方向が角度 だけ回転すると、外側の曲線長は元の曲線長よりその角度変化分だけ長くなる。ここでは が単調増加するので、増加分はそのまま である。上の微分計算はこの事実を式で確かめたものである。