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東京大学 2016年度
理系数学 第1問

問題

を自然対数の底,すなわちとする。すべての正の実数に対し,次の不等式が成り立つことを示せ。

出典:東京大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問

方針

両側とも正の数の不等式なので,対数を取ってを示す。左側はを微分により示す。右側はを,同じく差の導関数が正であることから示し,を代入する。テイラー展開やロピタルは使わず,単調性だけで完結させる。

解答

すべての量は正なので,対数を取って示す。すなわち と同値であり, と同値である。

まずに対して とおく。すると であり,である。したがって すなわち である。ここでとすると であるから である。よって が成り立つ。

次にに対して とおく。すると

であり,である。したがって である。とすると

である。よって

である。したがって も成り立つ。

以上より,すべての正の実数に対して である。

別解。右側の評価は,を直接近似するのではなく,との差を見るのが要点である。左側・右側ともに「差を作って微分し,0から増加する」とそろえると,証明全体が同じ型でまとまる。