問題
数列を次のように定める。
(1) がによらないことを示せ。
(2) すべてのに対し,をのみを使って表せ。
(3) 数列を次のように定める。
すべてのに対し,を示せ。
出典:東京大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問
方針
まず与えられた漸化式を と書き、全項が正であることを押さえる。(1)はこの関係を使って、指定された分数を隣の添字の同じ分数へ変形し、不変量であることを示す。(2)は不変量の値が初期値から と分かるので、 と組み合わせて線形漸化式 を得る。(3)は も同じ線形漸化式と初期値を持つことを示して一致させる。
解答
(1)
まず は正であり、 が正なら である。したがってすべての は正で、以下の割り算は正当である。
与えられた漸化式は と書ける。そこで とおく。上の関係から であるため である。
一方、添字を1つ進めると である。ここで を再び用いれば
となる。よって であり、 は によらない。
(2)
(1)の一定値は を代入して である。したがって、 に対して すなわち が成り立つ。
また、もとの漸化式で添字を とすると である。これを上の式へ代入すると である。左辺をくくって となる。 だから両辺を で割ることができ、 を得る。
(3)
とおく。まず、数列 について が成り立つことを示す。実際、 より であり、また より である。したがって である。
これを に適用すると、 で が成り立つ。一方、(2)より も を満たす。
初期値を比べると であり、また である。、 と書けるので、初期値2つが一致すれば数学的帰納法によりすべて一致する。よって がすべての正の整数 について成り立つ。