東京大学 2013年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- ベクトル、図形と方程式
- 解法
- ベクトル成分計算、三角比の利用、式変形
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
△ABCにおいて∠BAC=90∘,∣AB∣=1,∣AC∣=3とする。△ABCの内部の点Pが
∣PA∣PA+∣PB∣PB+∣PC∣PC=0
をみたす。
(1) ∠APB,∠APCを求めよ。
(2) ∣PA∣,∣PB∣,∣PC∣を求めよ。
出典:東京大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問
方針
3つの単位ベクトルの和が 0 になる条件から、3方向は互いに 120∘ をなすことが分かる。これで ∠APB、∠APC、∠BPC が決まる。距離は PA=x,PB=y,PC=z とおき、余弦定理で AB=1,AC=3,BC=2 を表す。3式の差から (y−x)(x+y+z)=1、(z−y)(x+y+z)=2 を導き、正の解を求める。
解答
(1)
u=∣PA∣PA,v=∣PB∣PB,w=∣PC∣PC
とおく。これらはいずれも長さ 1 のベクトルであり、条件より u+v+w=0 である。したがって u+v=−w であり、両辺の長さの二乗を比べると ∣u+v∣2=∣w∣2=1 である。左辺は
∣u∣2+∣v∣2+2u⋅v=2+2u⋅v
なので u⋅v=−21 である。よって u と v のなす角は 120∘ である。同様に他の2組も 120∘ をなす。したがって ∠APB=120∘,∠APC=120∘ である。
(2)
PA=x,PB=y,PC=z とおく。∠APB=∠APC=∠BPC=120∘ であり、AB=1、AC=3、BC=2 である。余弦定理より x2+y2−2xycos120∘=1 すなわち x2+y2+xy=1 である。同様に x2+z2+xz=3,y2+z2+yz=4 である。
3式の差をとる。第3式から第2式を引くと y2−x2+z(y−x)=1 であり、(y−x)(x+y+z)=1 である。また第2式から第1式を引くと z2−y2+x(z−y)=2 より (z−y)(x+y+z)=2 である。 S=x+y+z とおくと y=x+S1,z=y+S2=x+S3 である。したがって S=x+y+z=3x+S4 より x=3SS2−4,y=3SS2−1 である。これを x2+y2+xy=1 に代入すると S4−8S2+7=0 である。S>0 であり、x>0 も必要なので S2=1 は不適、よって S2=7 である。
したがって
S=7,x=71,y=72,z=74
である。ゆえに
∣PA∣=77,∣PB∣=727,∣PC∣=747
である。