問題
を定義域とする関数
について,以下の問いに答えよ。
(1) 関数 は,実数全体を定義域とする逆関数を持つことを示せ。すなわち,任意の実数に対して,となるがただ1つ存在することを示せ。
(2) 前問(1)で定められた逆関数を とする。このとき,定積分を求めよ。
出典:東京大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問
方針
とおくと で, は になる。, で , で を示せば,実数全体を値域にもつ単調関数なので逆関数が定義できる。(2)は , を確認し,逆関数の面積関係で を に変換して計算する。
解答
(1)
とおく。 なので である。このとき と書ける。 を微分すると
である。 では分母も分子も正なので である。したがって は で狭義単調増加である。
また, のとき,分母 は正で0に近づき,分子 は に近づく。よって である。一方, のとき である。
したがって は 上で連続かつ狭義単調増加で,値域は実数全体である。 は と を一対一に対応させるので,任意の実数 に対して を満たす がただ1つ存在する。よって は実数全体を定義域とする逆関数をもつ。
(2)
まず端点に対応する値を確認する。 のとき であり, のとき である。したがって逆関数 について である。
逆関数の面積関係を用いると である。
残る積分を計算する。 とおくと であり,
である。ここで だから である。 に戻すと である。
よって
である。
したがって
である。