東京大学 1994年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 積分、図形と方程式、三角関数
- 解法
- 座標設定、面積計算、体積計算、置換積分
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 22分
問題
xyz空間において条件
x2+y2≦z2,z2≦x,0≦z≦1
を満たす点P(x,y,z)の全体からなる立体を考える。この立体の体積をVとし,0≦k≦1に対し,z軸と直交する平面z=kによる切り口の面積をS(k)とする。
(1) k=cosθとおくときS(k)をθで表せ。ただし0≦θ≦2πとする。
(2) Vの値を求めよ。
出典:東京大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
高さz=kで切ると,切り口はxy平面で円x2+y2≦k2と半平面x≧k2の共通部分になる。半径はk,中心から弦までの距離はk2なので,k=cosθとおけば扇形の中心角が2θになる。(1)は扇形から二等辺三角形を引いてS(k)を出す。(2)はV=∫01S(k)dkとし,k=cosθで積分する。途中の部分積分を省くと誤りやすいので,∫θcos2θsinθdθを丁寧に処理する。
解答
(1)
z=kで切る。0≦k≦1に対し,条件は x2+y2≦k2,k2≦x となる。したがって切り口は,半径kの円板のうち,直線x=k2の右側の部分である。 k=cosθとおく。中心から直線x=k2までの距離はk2であり,半径はkであるから kk2=k=cosθ である。したがって,弦を見込む中心角は2θである。
求める切り口は,中心角2θの扇形から,2辺が半径kでその間の角が2θの二等辺三角形を除いた部分である。よって
S(k)=21k2⋅2θ−21k2sin2θ=k2θ−k2sinθcosθ
である。k=cosθより S(k)=cos2θ(θ−sinθcosθ) である。
(2)
体積は切り口の面積を高さ方向に積分して V=∫01S(k)dk である。k=cosθとおくと,dk=−sinθdθであり,k=0のときθ=π/2,k=1のときθ=0である。したがって
V=∫0π/2cos2θ(θ−sinθcosθ)sinθdθ
である。
第1項を I=∫0π/2θcos2θsinθdθ とおく。d(cos3θ)=−3cos2θsinθdθであるから,部分積分により
I=[−31θcos3θ]0π/2+31∫0π/2cos3θdθ
である。端の項は0であり,
∫0π/2cos3θdθ=∫0π/2cosθ(1−sin2θ)dθ=1−31=32
だから I=92 である。
第2項は J=∫0π/2sin2θcos3θdθ である。u=sinθとおくと J=∫01u2(1−u2)du=31−51=152 である。
よって V=I−J=92−152=454 である。