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東京大学 1993年度
理系数学 第6問

問題

時刻における座標が

で表される平面上の点の運動を考える。

(1) の速さ,すなわち速度ベクトル

の大きさの最大値と最小値を求めよ。

(2) の範囲を動く間にが2回以上通過する点が唯一つ存在することを示し,その点を通過する各々の時刻での速度ベクトルを求め図示せよ。

出典:東京大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問

方針

(1)はまず速度ベクトルを微分で求め,速さそのものではなく二乗を の関数として整理する。 上の3次式の最大・最小を微分で調べればよい。(2)は2つの時刻で同じ点を通ると仮定し, とおいて 座標の等式を因数分解する。 の場合と の場合を分け,余分な候補を除く。最後に唯一の重複点 を通る時刻で速度ベクトルを計算し,向きを図示できる形で列挙する。

解答

(1)

速度ベクトルは

である。 とおくと, より,速さの二乗は である。これを とおく。 である。したがって調べる値は である。それぞれ

となる。速さは速さの二乗の平方根であるから,最大値は であり,最小値は である。

(2)

とおくと である。2つの時刻 で同じ点を通るとし, とおく。 座標が等しいことから であり, を得る。

まず の場合を考える。異なる時刻で同じ余弦をもつなら, では である。 座標も等しいためには が必要なので である。異なる時刻を与えるのは のときで,このとき点は である。

次に の場合を考える。すなわち である。 座標の等しさから である。両辺を2乗し, を用いると である。左辺から右辺を引いて整理すると となる。 であり,異なる2時刻で同じ点を新しく与えない。 または のときは,いずれも である。

以上より, の間に2回以上通過する点はただ一つ である。この点を通る時刻は である。

速度ベクトルは であるから,各時刻で となる。図では点 に,左下向き,上向き,右下向きの3本の速度ベクトルをそれぞれ描けばよい。