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東京大学 1991年度
理系数学 第4問

問題

(1) 自然数 に対して,ある多項式 が存在して,

と書けることを示せ。

(2) このとき, ならば次の等式が成立することを証明せよ。

出典:東京大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

主解では、虚数単位 を用いて と定める。二項定理により実部・虚部はいずれも の多項式であり、 とすれば から(1)が出る。(2)はこの多項式恒等式を で微分し、実部と虚部を比較する。別解として、加法定理から を作り、導関数の関係も帰納法で示せる。

解答

(1)

虚数単位を とする。 の式 を展開すると、二項定理により の多項式になる。その実部を 、虚部を と定める。すなわち である。 とおくと である。両辺を 乗して を得る。右辺は定義より である。実部と虚部を比較して

である。したがって、求める多項式 は存在する。

(2)

(1)で定めた恒等式 で微分する。すると である。さらに だから

である。実部と虚部を比較して を得る。すなわち である。

別解。複素数を使わず、加法定理だけでも構成できる。 では とすれば である。

ある

と書けているとする。加法定理より であるから である。また より である。したがって とおけばよいので、(1)は帰納法でも示せる。

さらにこの漸化式から(2)も帰納法で出せる。まず であるから が成り立つ。ある が成り立つとする。すると である。ここで だから となる。同様に であり、 を使うと である。よって(2)も示された。