東北大学 2018年度
後期・理系数学 後期 第6問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、数列
- 解法
- 置換積分、部分積分、漸化式の変形
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
数列a1,a2,⋯,an,⋯を
で定める。ただしeは自然対数の底であり,無理数であることが知られている。
(1) 不等式2(n+1)1≦an≦2(n+1)eを示せ。
(2) 各nに対してan=pne+qnとなるように有理数pn,qnをとる。n≧2のとき,pnをpn−1で,qnをqn−1でそれぞれ表せ。
(3) n→∞limn!(−1)npnを求めよ。
出典:東北大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第6問
方針
置換 t=2logx により、積分を an=21∫01ettndt に直す。(1)は 0≦t≦1 で 1≦et≦e を使う。(2)は部分積分で an=e/2−nan−1 を得て、pn,qn の漸化式に移す。(3)は qn を明示し、(−1)nan/n!→0 と(1)の評価から (−1)npn/n! の極限を取り出す。
解答
(1)
t=2logx とおく。このとき x=et/2,dx=21et/2dt であり、x=1 のとき t=0、x=e のとき t=1 である。したがって
an=2n∫1ex(logx)ndx=2n∫01et/2(2t)n21et/2dt=21∫01ettndt
である。 0≦t≦1 では 1≦et≦e であるから 21∫01tndt≦an≦2e∫01tndt である。よって 2(n+1)1≦an≦2(n+1)e である。
(2)
an=21∫01ettndt を部分積分する。tn を微分する側に取ると
an=21([ettn]01−n∫01ettn−1dt)=2e−nan−1
である。 an−1=pn−1e+qn−1 と書くと an=(21−npn−1)e−nqn−1 である。e は無理数なので、この表し方の係数は一意である。したがって pn=21−npn−1,qn=−nqn−1 である。
(3)
まず a1=21∫01ettdt=21 であるから p1=0,q1=21 である。(2)より qn=−nqn−1 なので qn=2(−1)n−1n! である。
したがって an=pne+2(−1)n−1n! であり、両辺に n!(−1)n を掛けると n!(−1)nan=n!(−1)npne−21 である。
(1)より 0<an≦2(n+1)e なので n!an→0 である。よって上の式で極限を取ると 0=elimn→∞n!(−1)npn−21 となる。したがって n→∞limn!(−1)npn=2e1 である。
別解。(2)の漸化式は、In=∫01ettndt と置いて In=e−nIn−1 を先に作り、最後に an=In/2 へ戻してもよい。この形で見ると、pn は e の係数、qn は有理部分として交互に符号を変えながら階乗倍されることが直接読み取れる。