東北大学 2009年度
理系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数と式、方程式・不等式、論証・証明
- 解法
- 式変形、不等式評価、展開・因数分解
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
a,b,cを実数とする.以下の問いに答えよ.
(1) a+b=cであるとき,a3+b3+3abc=c3が成り立つことを示せ.
(2) a+b≧cであるとき,a3+b3+3abc≧c3が成り立つことを示せ.
出典:東北大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
(1)はa+b=cをそのまま代入して三乗の展開を使う。(2)はs=a+bとおき,(1)で得られる恒等式a3+b3+3abs=s3を利用して,示すべき差を(s−c)でくくる。s−c≧0は仮定から従うので,残る因子はab≦(a+b)2/4=s2/4を使って非負であることを示す。
解答
(1)
a+b=cであるから c3=(a+b)3 である。右辺を展開すると (a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3=a3+b3+3ab(a+b) である。a+b=cを代入して c3=a3+b3+3abc となる。よって a3+b3+3abc=c3 である。
(2)
s=a+bとおく。仮定より s≧c である。また(1)の展開から,任意の実数a,bについて a3+b3+3ab(a+b)=(a+b)3 すなわち a3+b3+3abs=s3 が成り立つ。
示すべき差を計算すると
a3+b3+3abc−c3=(s3−3abs)+3abc−c3=s3−c3−3ab(s−c)=(s−c)(s2+sc+c2−3ab)
である。
ここで (a−b)2≧0 より (a+b)2≧4ab だから ab≦4s2 である。したがって
s2+sc+c2−3ab≧s2+sc+c2−43s2=4s2+sc+c2=(2s+c)2≧0
である。
またs−c≧0なので (s−c)(s2+sc+c2−3ab)≧0 である。よって a3+b3+3abc≧c3 が成り立つ。