問題
2次正方行列,を次で定める.,
(1) 積,,,を計算せよ.
(2) 集合から重複を許していくつか取り出し,いろいろな順番に並べて積を計算する.このようにして得られる行列をすべて求めよ.
出典:東北大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
(1) は直接計算する。 で、 と は互いに逆向きの120度回転型行列になる。(2) は により同じ文字が続く部分を消せること、さらに となることを使う。積は の6個に閉じ、実際にそれぞれ得られることを確認する。
解答
(1)
直接計算すると
である。また
である。
さらに
であり、
である。
(2)
(1) より である。したがって、積の中に または が続けて現れたら、それを として消すことができる。よって、残る積は が交互に現れる形だけを考えればよい。
また は120度の回転を表す行列であり、 である。したがって を繰り返して得られるものは だけである。ここで である。
さらに先頭または末尾に を掛けたものを考えると、得られる行列は に限られる。実際、最後の1つは
である。したがって求める行列は の6個である。
別解。 と はどちらも原点を通る直線に関する折り返しを表す行列であり、2つの折り返しの積 は120度回転になる。この幾何的な見方からも、回転3回で元に戻り、折り返しを含めて全部で6個の行列に閉じることが分かる。