東北大学 1999年度
理系数学 前期 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列
- 解法
- 漸化式の変形、極限計算、計算整理
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 22分
問題
正n角形Pnを次のようにして定義する.
(i) P3は面積が1の正三角形である.
(ii) Pnと同じ面積をもつ円をDnとする.Pn+1はDnと周の長さが等しい正n+1角形である.
n=3,4,5,⋯についてPnの面積をanとしたとき次の各問いに答えよ.
(1) n≧4についてnan−1をnを用いて表せ.
(2) 極限n→∞limn2(anan−1−πnsinnπ)を求めよ.
出典:東北大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問
方針
正 n 角形の面積を周の長さ L で表す公式 L2/(4ntan(π/n)) を用いる。Pn は、Pn−1 と同じ面積をもつ円の周長と等しい周をもつ正 n 角形なので、an と an−1 の比が求まる。なお、設問(2)で必要になる量は an−1/an であり、(1)もこの比を求める誘導として扱う。極限は x=π/n とおき、tanx−sinx=sinx(1−cosx)/cosx に分解して基本極限で求める。
解答
(1)
周の長さが L の正 n 角形を考える。中心から各辺へ下ろした垂線の長さは 2ntan(π/n)L であり、1辺の長さは L/n である。したがって面積は 21⋅L⋅2ntan(π/n)L=4ntan(π/n)L2 である。 Pn−1 の面積は an−1 であるから、これと同じ面積をもつ円の半径を r とすると πr2=an−1 であり、その円の周の長さは 2πr=2πan−1 である。Pn はこの周の長さをもつ正 n 角形なので
an=4ntan(π/n)(2πan−1)2=ntan(π/n)πan−1.
したがって anan−1=πntannπ である。
問題文の(1)の比を字面どおり an−1/n と読むと(2)で用いる比とつながらないため、ここでは(2)と整合する誘導として an−1/an を求めた。
(2)
(1)より anan−1=πntannπ である。したがって
n2(anan−1−πnsinnπ)=n2⋅πn(tannπ−sinnπ)=πn3(tannπ−sinnπ).
ここで x=nπ とおくと、n→∞ のとき x→0 であり、n=π/x だから πn3(tanx−sinx)=π2x3tanx−sinx である。
さらに
tanx−sinx=cosxsinx−sinx=cosxsinx(1−cosx)
であるから
x3tanx−sinx=xsinx⋅x21−cosx⋅cosx1
である。基本極限
xsinx→1,x21−cosx→21,cosx→1
より x3tanx−sinx→21 である。したがって求める極限は 2π2 である。