東北大学 1997年度
後期・理系数学 後期 第4問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、論証・証明
- 解法
- 数学的帰納法、和の計算、極限計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 18分
問題
(1) すべての自然数nに対して,不等式3n>n2が成り立つことを,数学的帰納法を用いて証明せよ.
(2)
Sn=k=1∑n3kk(n=1,2,3,⋯⋯)
とおく.このとき,
32Sn−k=1∑n3k1=−3n+1n
が成り立つことを示せ.
(3) 極限値n→∞limSnを求めよ.
出典:東北大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
(1)はn=1,2を確認してから、n≧2で帰納法のステップを示す。3n+1>3n2と3n2≧(n+1)2をつなぐ。(2)は各項を3kk−1−3k+1kの階差形に直して和を取る。(3)は(2)の等式、等比数列の和、そして(1)から従う3n+1n→0を使う。
解答
(1)
n=1では 31=3>1=12 で成り立つ。またn=2では 32=9>4=22 で成り立つ。 n≧2として、3n>n2が成り立つと仮定する。このとき 3n+1=3⋅3n>3n2 である。一方、3n2−(n+1)2=2n2−2n−1 であり、n≧2では正である。したがって 3n2>(n+1)2 なので 3n+1>(n+1)2 が成り立つ。よって数学的帰納法により、すべての自然数nで3n>n2である。
(2)
定義より 32Sn=∑k=1n3k+12k であり、∑k=1n3k1=∑k=1n3k+13 である。したがって
32Sn−k=1∑n3k1=k=1∑n3k+12k−3
である。
ここで 3k+12k−3=3kk−1−3k+1k であるから、和を取ると途中の項が消え、
k=1∑n(3kk−1−3k+1k)=−3n+1n
となる。よって 32Sn−∑k=1n3k1=−3n+1n である。
(3)
(1)より3n>n2であるから 0<3n+1n<3n2n=3n1 であり、3n+1n→0 である。また
k=1∑∞3k1=1−3131=21
である。(2)でn→∞とすると 32limn→∞Sn−21=0 である。したがって limn→∞Sn=43 である。
別解。(2)から有限和を直接求めると
32Sn=21(1−3n1)−3n+1n
である。これを整理して Sn=43−4⋅3n2n+3 となる。3n2n+3→0より、同じく極限値は43である。