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東北大学 1990年度
後期・理系数学 後期 第1問

問題

行列は実数で,)により表される1次変換について考える.

(1) を満たすようにを定めよ.ここでは単位行列,は零行列を表すものとする.

(2) 原点を,直線上の点をとし,(1)で定められた行列による1次変換で,点が点に移るものとする.
となるようなの範囲を求めよ.

(3) (2)の大きさの比の最大値を求めよ.

出典:東北大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問

方針

(1)は を成分比較して を決める。(2)は点 の移る先 を直接計算し、長さの2乗の差を2次不等式にする。(3)は比の2乗を の関数として最大化する。分母が正なので、微分で臨界点を求め、無限遠での値も比較して最大を決める。

解答

(1)

とする。まず

である。したがって

と同値である。 だから、左上成分から より である。また右上または左下成分から なので である。このとき右下成分も となり確かに成り立つ。よって

である。

(2)

が移る先を とすると である。したがって であり、展開して となる。一方 である。よって条件 すなわち である。平方完成すると だから である。

(3)

比の2乗を

とおく。分母は常に正である。微分すると であり、分子を整理して となる。したがって臨界点は の解、すなわち である。

それぞれでの の値は である。また が正または負に限りなく大きくなると に近づく。よって最大値は である。求める比そのものの最大値は である。