東北大学 1989年度
理系数学 前期 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分、積分
- 解法
- 微分による最大最小、面積計算、範囲評価
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
a,bをa≧1,a=2,b>0なる定数とし,xの関数f(x)=2e2x−aex+bxを考える.
(1) f(x)が単調増加となるとき,a,bの満たすべき条件を求めよ.
(2) y=f(x),y=bx,x=0により囲まれる図形の面積Sを求めよ.
(3) (1)の条件のもとでaを動かすとき,Sの最大値Mをbの関数として表せ.
出典:東北大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問
方針
(1)は u=ex>0 とおき、導関数が常に非負となる条件を2次式の最小値で調べる。(2)は f(x)−bx=2e2x−aex の零点 x=0 と x=log(a/2) の間を積分し、向きに応じて絶対値を取る。(3)は固定した b のもとで許される a の範囲 1≦a≦4b において、S=(a−2)2/4 の最大値を端点比較で決める。
解答
【(1)】 f(x)=2e2x−aex+bx より f′(x)=4e2x−aex+b である。u=ex とおくと u>0 であり、単調増加となるための条件は 4u2−au+b≧0(u>0) である。
ここで a≧1 なので、この2次式の頂点は u=8a>0 にある。したがって最小値は 4(8a)2−a⋅8a+b=b−16a2 である。よって条件は b≧16a2 である。もとの条件 a≧1, a=2, b>0 と合わせて、a≧1,a=2,b≧16a2 である。
【(2)】2曲線 y=f(x), y=bx の差は f(x)−bx=2e2x−aex=ex(2ex−a) である。交点は ex=2a より x=log2a である。また x=0 も境界として与えられている。したがって囲まれる部分の面積 S は S=∫0log(a/2)(2e2x−aex)dx である。原始関数は e2x−aex だから
∫0log(a/2)(2e2x−aex)dx=[e2x−aex]0log(a/2)=(4a2−2a2)−(1−a)=−4(a−2)2.
よって S=4(a−2)2 である。
【(3)】(1)の条件から、固定した b に対して許される a は 1≦a≦4b,a=2 である。この範囲が空でないためには 4b≧1 すなわち b≧161 が必要である。 S=(a−2)2/4 は a=2 から遠いほど大きい。区間の左端 a=1 では S=41 であり、右端 a=4b では S=4(4b−2)2=(2b−1)2 である。したがって M=max{41,(2b−1)2} である。両者が等しくなるのは (2b−1)2=41 で、b≧1/16 の範囲で比較すると境目は b=9/16 である。よって
M=⎩⎨⎧41(2b−1)2(161≦b≦169),(b≧169).
なお、b<1/16 では(1)の条件を満たす a が存在しない。