問題
の箱には黒球が8個と白球が2個,の箱には黒球が4個と白球が6個,の箱には黒球が3個と白球が7個入っているが,外見から箱は区別できない.
いま1つの箱を指定し,「この箱はである」という仮説をたてる.この箱から3個の球を同時に取り出して,その中に2個以上黒球が含まれていれば仮説を採択し,そうでなければ,を棄却する検定法を考える.
(1) 仮説が正しいとき,誤って棄却してしまう確率を求めよ.
(2) 仮説が正しくないとき,誤って採択してしまう確率を求めよ.
方針
取り出す3個のうち黒球が何個かで場合分けし、組合せで数える。(1)は箱 なのに黒球が2個以上出ない確率、(2)は箱が または なのに黒球が2個以上出る確率を求める。仮説が正しくない条件のもとでは と が同じ可能性であるため、最後に平均を取る。
解答
【(1)】仮説 が正しいとき、指定した箱は である。箱 には黒球8個、白球2個が入っている。検定法は、取り出した3個の中に黒球が2個以上あれば採択し、そうでなければ棄却する。
したがって、正しい仮説を誤って棄却するのは、黒球が0個または1個の場合である。ただし白球は2個しかないので、3個すべて白球は起こらない。よって黒球1個、白球2個の場合だけを数えればよい。確率は
である。
【(2)】仮説 が正しくないとき、指定した箱は または である。
箱 には黒球4個、白球6個が入っている。誤って採択するのは黒球が2個以上の場合であるから、確率は
である。
箱 には黒球3個、白球7個が入っている。同様に
である。
仮説 が正しくないという条件のもとでは、箱 と箱 は同じ可能性である。したがって求める確率は
である。
別解。(2)で箱 の場合は、黒球が0個または1個の余事象を用いてもよい。採択確率は
となり、箱 でも同様に確認できる。数え落としを避けたいときに有効である。