東北大学 1988年度
理系数学 前期 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列
- 解法
- 漸化式の変形、和の計算、部分分数分解
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
数列{an}は任意の自然数nに対して
k=0∑n−13−kan−k=n(n+1)(n+2)1
を満たしているとする.このとき,m≧3に対してn=1∑mnanを求めよ.
出典:東北大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問
方針
左辺を Bn=∑k=0n−13−kan−k と見ると、Bn から 31Bn−1 を引けば an だけが残る。これにより an を明示し、求める ∑nan は2つの分数和に分けて望遠和にする。n=1 は別に a1=61 として扱い、m が3以上であることを使って整理する。
解答
与えられた式の右辺を Bn=n(n+1)(n+2)1 とおく。すると条件は an+31an−1+321an−2+⋯+3n−11a1=Bn である。特に n=1 から a1=B1=1⋅2⋅31=61 である。 n≧2 について、n の式から 31 倍した n−1 の式を引くと、左辺では an だけが残る。したがって an=Bn−31Bn−1(n≧2) である。すなわち an=n(n+1)(n+2)1−3(n−1)n(n+1)1 である。両辺に n を掛けると nan=(n+1)(n+2)1−3(n−1)(n+1)1(n≧2) となる。
よって
n=1∑mnan=61+n=2∑m(n+1)(n+2)1−31n=2∑m(n−1)(n+1)1
である。
まず (n+1)(n+2)1=n+11−n+21 なので ∑n=2m(n+1)(n+2)1=31−m+21 である。次に (n−1)(n+1)1=21(n−11−n+11) だから
n=2∑m(n−1)(n+1)1=21(1+21−m1−m+11)
である。
したがって
n=1∑mnan=61+(31−m+21)−31⋅21(23−m1−m+11)=41−m+21+6m1+6(m+1)1.
通分すると
n=1∑mnan=12m(m+1)(m+2)3m3+m2+4m+4(m≧3)
である。
補足。最初の引き算は、この問題の中心である。畳み込まれた和をそのまま解こうとするのではなく、隣の式との差を取ると an が単独で取り出せる。