東北大学 1988年度
理系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- ベクトル、図形と方程式
- 解法
- 内積の利用、円の性質、三角比の利用
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
平面上に点Oを中心とする半径5の円がある.その周上に4点A,B,C,Dがこの順序にあり,OA=−ODが成り立つ.線分ACとBDの交点をPとし,∠APB=θとする.線分ABとDCの長さをそれぞれ4,5として,次の値を求めよ.
(1) 内積OA⋅AB
(2) cosθ
(3) 内積AB⋅DC
出典:東北大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
半径5の円で D は A の反対側の点である。弦 AB=4 から中心角 ∠AOB=α の半角を求め、弦 DC=5 から ∠DOC=3π を得る。(1)は OA⋅(OB−OA)、(2)は交わる弦が作る角の定理、(3)は座標を置いてベクトルを成分で計算する。別解として、(3)は長さと角から直接内積を出すこともできる。
解答
円の半径は5で、OA=−OD より、D は A の反対側の点である。A,B,C,D はこの順に円周上にあるので、A から D までの半円上に B,C がある。
弦 AB=4 に対する中心角を ∠AOB=α とおく。弦の長さの公式から 4=2⋅5sin2α なので sin2α=52 である。したがって cos2α=521 であり、cosα=1−2sin22α=1−2⋅254=2517 である。
また弦 DC=5 に対する中心角は 2arcsin2⋅55=2arcsin21=3π である。つまり ∠DOC=3π である。
(1)
AB=OB−OA だから
である。よって
OA⋅AB=25cosα−25=25⋅2517−25=−8
である。
(2)
交点 P は弦 AC と弦 BD の交点である。円内で交わる2本の弦が作る角について、∠APB=21(弧 AB+弧 CD) が成り立つ。したがって θ=21(α+3π)=2α+6π である。よって
cosθ=cos(2α+6π)=cos2αcos6π−sin2αsin6π=521⋅23−52⋅21=1037−2.
(3)
座標を置いて計算する。O=(0,0)、A=(5,0)、D=(−5,0) とする。上で求めた cosα=2517 と
sinα=2sin2αcos2α=2⋅52⋅521=25421
より
B=(5cosα,5sinα)=(517,5421)
である。また ∠DOC=3π で、C は D から A 側へ 3π だけ進んだ点なので C=(−25,253) である。したがって AB=B−A=(−58,5421) であり、DC=C−D=(25,253) である。よって
AB⋅DC=−58⋅25+5421⋅253=−4+263=67−4.
別解。(3)は、AB と DC のなす角を円周上の角から求め、∣AB∣=4、∣DC∣=5 と合わせて内積を出すこともできる。ただし符号の判断がやや紛らわしいため、座標を置く方が計算の見通しはよい。