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東京工業大学 2012年度
理系数学 第5問

問題

行列 で定まる1次変換を とする。原点 と異なる任意の2点 に対して が成り立つ。ただし, はそれぞれ による像を表す。

(1) を示せ。

(2) 1次変換 により,点 が点 に移るとき, を求めよ。

出典:東京工業大学 2012年度 前期日程 理系 第5問

方針

条件は,任意の非零ベクトルについて像の長さと元の長さの比が一定であることを意味する。まず を入れて列ベクトルの長さが等しいことを出す。さらに を入れて2つの列ベクトルが垂直であることを得る。(2)では列ベクトル とおき, から成分を決定する。

解答

(1)

の像は ,点 の像は である。どちらの点も原点からの距離は1であるから,条件よりである。両辺を2乗して が得られる。

(2)

とおく。(1)より である。さらに点 を考えると,その像は であり,原点からの距離の比は のときと同じでなければならない。したがってである。 を用いて展開すると が得られる。

に移るので,である。両辺の長さを2乗すると, よりである。よって である。

また の両辺と との内積をとると, であるから である。したがって より ,すなわち である。成分の式 から, となる。

よって候補は

の2つである。どちらの行列でも2つの列ベクトルは長さがともに2で互いに垂直であるから,任意の について像の長さは となる。したがって元の条件も満たし,求める行列はこの2つである。