東京工業大学 2012年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全類
- 分野
- 数列、積分、指数・対数
- 解法
- 漸化式の変形、和の計算、数学的帰納法、はさみうち、定積分評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
n を正の整数とする。数列 {ak} を
a1=n(n+1)1,ak+1=−k+n+11+kni=1∑kai(k=1,2,3,…)
によって定める。
(1) a2 および a3 を求めよ。
(2) 一般項 ak を求めよ。
(3) bn=∑k=1nak とおくとき,limn→∞bn=log2 を示せ。
出典:東京工業大学 2012年度 前期日程 理系 第4問
方針
まず a2,a3 を直接計算して,ak=(n+k−1)(n+k)1 を予想する。この式は n+k−11−n+k1 と分解できるので,部分和 ∑i=1kai が簡単になる。最後は (n+k−1)(n+k) を両側から n+k−1,n+k で挟み,リーマン和として log2 に収束することを示す。
解答
(1)
定義から
a2=−n+21+na1=−n+21+n+11=(n+1)(n+2)1
である。またa1+a2=n(n+1)1+(n+1)(n+2)1=n(n+2)2であるから,
a3=−n+31+2n(a1+a2)=−n+31+n+21=(n+2)(n+3)1
である。
(2)
ak=(n+k−1)(n+k)1 であることを数学的帰納法で示す。k=1 では定義そのものである。いま i=1,2,…,k でこの式が成り立つとすると,
i=1∑kai=i=1∑k(n+i−11−n+i1)=n1−n+k1=n(n+k)k
である。よって
ak+1=−n+k+11+kn⋅n(n+k)k=n+k1−n+k+11=(n+k)(n+k+1)1
となる。したがってすべての正の整数 k についてak=(n+k−1)(n+k)1である。
(3)
(2)より
bn=k=1∑n(n+k−1)(n+k)1
である。各 k について n+k−1<(n+k−1)(n+k)<n+k であるから,
k=1∑nn+k1<bn<k=1∑nn+k−11
が成り立つ。左辺と右辺はそれぞれ
n1k=1∑n1+k/n1,n1k=1∑n1+(k−1)/n1
であり,いずれも ∫011+xdx=log2 に収束する。したがって,はさみうちにより limn→∞bn=log2 である。