九州大学 1987年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、指数・対数
- 解法
- 式変形、増減表、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 22〜27分
問題
関数f(x)とその導関数f′(x)が連続で,すべてのxに対して
(x2+1)f(x)=∫0x{t2f′(t)+t2+14tf(t)}dt+1
が成り立つとする.このとき,次の問に答えよ.
(1) f(x)を求めよ.
(2) 関数y=f(x)の極値を求めよ.
出典:九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
与式は積分方程式だが、両辺を微分すると f についての一次の微分方程式になる。まず x=0 を代入して初期値 f(0)=1 を得る。微分後は、f で割る前に f(x)ex2/(x2+1)2 の導関数を作れば、途中で f が0かどうかを気にせず解ける。極値は得られた明示式が正であることを使い、f′(x) の符号を x(1−x2) で判定する。
解答
(1)
与えられた式で x=0 とすると、積分部分は0であるから f(0)=1 である。
次に両辺を x で微分する。左辺は dxd{(x2+1)f(x)}=2xf(x)+(x2+1)f′(x) である。右辺は積分の上端が x なので x2f′(x)+x2+14xf(x) である。したがって 2xf(x)+(x2+1)f′(x)=x2f′(x)+x2+14xf(x) となる。整理して
f′(x)=(x2+14x−2x)f(x)=x2+12x(1−x2)f(x)
を得る。
ここで g(x)=(x2+1)2ex2f(x) とおく。すると積の微分により g(x)g′(x) に相当する係数は f(x)f′(x)+2x−x2+14x であり、上で得た式から0になる。割り算を避けて直接微分しても同じく g′(x)=0 が得られる。したがって g(x) は定数である。g(0)=f(0)=1 だから g(x)=1 であり、f(x)=(x2+1)2e−x2 である。
(2)
(1) の結果から f(x)>0 である。また f′(x)=x2+12x(1−x2)f(x) であり、x2+1>0、f(x)>0 なので、f′(x) の符号は x(1−x2) の符号で決まる。
符号を調べると、x<−1 で f′(x)>0、−1<x<0 で f′(x)<0、0<x<1 で f′(x)>0、x>1 で f′(x)<0 である。したがって x=−1,x=1 で極大値をとり、x=0 で極小値をとる。
値は f(−1)=f(1)=4e−1=e4 であり、f(0)=1 である。よって 極大値 e4 を x=±1 でとる 極小値 1 を x=0 でとる である。