九州大学 1987年度
文系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数列、指数・対数
- 解法
- 漸化式の変形、場合分け、和の計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 24〜28分
問題
kを自然数とするとき,次の問に答えよ.
(1) a1=2,an+1k=an (n≧1)を満たす実数の数列{an}について,an>0 (n≧1)を示し,第n項anを求めよ.
(2) 上の数列{an}の初項から第n項までの積bn=a1⋅a2⋅⋯⋯⋅an (n≧1)を求めよ.
(3) c1=3,cn+1k=2cn (n≧1)を満たす実数の数列{cn}について,第n項cnを求めよ.
出典:九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第5問
方針
実数列がすべての自然数 n で定義されることから、各項が正であることを先に確認する。正であると分かれば、an+1=an1/k と見て指数の形で一般項を出せる。積 bn は指数部分の等比和に帰着する。cn については cn>0 を確認したうえで dn=log2cn とおき、一次の漸化式を解く。k=1 だけは分母 k−1 が使えないので必ず別に扱う。
解答
(1)
まず an>0 を示す。a1=2>0 である。k が奇数のとき、an+1k=an>0 から an+1>0 である。k が偶数のとき、もしある an+1<0 が起これば、次の式 an+2k=an+1 は左辺が ≧0 なのに右辺が負となり、実数では成り立たない。したがって無限に続く実数列では負の項は出ない。また an+1=0 なら an=0 となるので、a1=2 に反する。よって an>0(n≧1) である。
したがって an+1=ank1 と書ける。k=1 のときは an+1=an だから an=2 である。 k=1 のとき、an=2rn とおくと r1=1,rn+1=krn である。よって rn=kn−11 となり、an=2kn−11 である。
(2)
k=1 のときは an=2 であるから bn=2n である。 k=1 のとき、(1) より bn=21+k1+k21+⋯+kn−11 である。指数部分は等比数列の和なので
1+k1+k21+⋯+kn−11=1−k11−(k1)n=k−1k(1−k−n)
である。したがって bn=2k−1k(1−k−n) である。
(3)
c1=3>0 であり、(1) と同じ理由で cn>0(n≧1) である。そこで dn=log2cn とおく。cn+1k=2cn の両辺の2を底とする対数をとると kdn+1=1+dn すなわち dn+1=kdn+1 である。 k=1 のときは cn+1=2cn だから cn=3⋅2n−1 である。 k=1 のとき、定数 L が L=(L+1)/k を満たすように選ぶと L=k−11 である。よって dn+1−L=k1(dn−L) となる。d1=log23 だから
dn=L+kn−1d1−L=k−11+(log23−k−11)kn−11
である。したがって
cn=2k−11+(log23−k−11)kn−11
である。