九州大学 1987年度
文系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- ベクトル、図形と方程式
- 解法
- 内積の利用、範囲評価、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18〜22分
問題
1辺の長さが1であるような正四面体の頂点をA,B,C,Dとする.辺ABをt:(1−t)に内分する点をE,辺ACを(1−t):tに内分する点をFとする.このとき,次の問に答えよ.
(1) ベクトルe=DE,f=DFの長さと内積e⋅fをtで表せ.
(2) θ=∠EDFとする.0<t<1のとき,cosθの動く範囲を求めよ.
出典:九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
頂点 D を基準にして、DA,DB,DC の長さと内積を先に固定する。正四面体では3本の辺のなす角がすべて 60∘ なので、相互の内積は 1/2 になる。内分点 E,F をこの3本のベクトルで表し、長さと内積を計算する。cosθ は1変数関数になるため、微分で増減と端の近づき方を調べて範囲を決める。
解答
(1)
とおく。正四面体の一辺は1であり、三角形 DAB、DBC、DCA はいずれも正三角形である。したがって
∣u∣=∣v∣=∣w∣=1,u⋅v=v⋅w=w⋅u=21
である。
点 E は辺 AB を t:(1−t) に内分するので DE=(1−t)u+tv である。また点 F は辺 AC を (1−t):t に内分するので DF=tu+(1−t)w である。よって
である。
まず長さを計算する。 ∣e∣2=(1−t)2+t2+2t(1−t)⋅21=1−t+t2 である。同じ計算で ∣f∣2=1−t+t2 となる。したがって ∣e∣=∣f∣=1−t+t2 である。
次に内積は
e⋅f=t(1−t)+(1−t)2⋅21+t2⋅21+t(1−t)⋅21
である。整理すると e⋅f=21+t−t2 である。よって e⋅f=21+t−t2 である。
(2)
(1) より
cosθ=∣e∣∣f∣e⋅f=2(1−t+t2)1+t−t2
である。これを h(t)=2(1−t+t2)1+t−t2 とおく。
微分すると h′(t)=(1−t+t2)21−2t である。分母は常に正なので、0<t<1/2 で増加し、1/2<t<1 で減少する。したがって最大値は t=1/2 のときで
h(21)=2(1−21+41)1+21−41=65
である。
一方、t は 0<t<1 を動くので端点 t=0,1 は含まれない。t→0+0 または t→1−0 のとき h(t)→21 である。したがって 21<cosθ≦65 が求める範囲である。