問題
平面上の6個の点,,,,,が図のように長さ1の線分で結ばれている.動点Xは,これらの点の上を次の規則に従って1秒ごとに移動する.
規則: 動点Xは,そのときに位置する点から出る長さ1の線分によって結ばれる図の点のいずれかに,等しい確率で移動する.
例えば,Xがにいるときは,,のいずれかにの確率で移動する.またXがにいるときは,,,のいずれかにの確率で移動する.
時刻0で動点Xがから出発するとき,秒後にXの座標が0である確率を求めよ.ただしは0以上の整数とする.% 図は省略
方針
上下の違いではなく座標だけを状態として,をそれぞれにいる確率とする。各列の点は上下どちらでも次に移る座標の確率が同じなので,3状態にまとめられる。遷移式を立てた後,差は比の等比数列になり,中央列の確率はを満たす。を解き,で求める。
解答
時刻に,動点Xの座標がである確率をそれぞれ とする。求める確率はである。初期条件は である。
各列の点について,次にどの座標へ移るかをまとめる。の列からは,確率でに残り,確率でへ移る。の列からは,確率ずつでへ移る。の列からは,確率でへ移り,確率でに残る。したがって である。
まず第1式と第3式の差をとると である。だから を得る。
次に,確率の総和は常に1なので である。これをの式へ代入すると
となる。この漸化式の一定値は を満たすので である。よって であり,から を得る。
最後に であるから,和と差を用いて
である。
したがって求める確率は である。のときも,右辺はとなり,初期条件と一致する。
別解。左右の差と中央列の確率を最初から新しい変数にしてもよい。左右対称な成分は中央列との出入りで決まり,左右非対称な成分は端から端へ直接移らないため毎秒倍される。この見方をすると,3本の漸化式を全部解く必要はなく,との2本だけで答えに到達できる。