問題
実数に対して,以下の整数のうちで最大のものをと書くことにする.として, とおく.以下の(1),(2),(3)を証明せよ.
(1) すべてのに対して,はまたはに等しい.
(2) が有理数のときは,となるが存在する.
(3) が無理数のときは,すべてのに対してとなる.
出典:北海道大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
床関数の基本不等式 を使い、 を の直前から までの範囲に入れる。有理数の場合は、分母を掛けることで が整数になる を作る。無理数の場合は、任意の自然数 で が整数にならないため、上端 が起こらないことを示す。
解答
(1)
床関数の定義より である。これを と書き直す。 なので、正の数 で割って を得る。すなわち である。 より だから である。したがって は に等しい。
(2)
が有理数であるとする。 と既約分数で表す。ただし は正の整数である。 と取ると は整数である。したがって であり、 となる。よって となる が存在する。
(3)
が無理数であるとする。任意の自然数 について、もし が整数なら は有理数になってしまう。これは仮定に反する。したがって は整数ではない。
よって であるから である。一方、(1)の途中で得た不等式より である。したがって となるので である。