東京大学 2012年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 図形と方程式、積分
- 解法
- 体積計算、面積計算、置換積分、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 7 / 10 目安 —
問題
座標平面上で2つの不等式
y≧21x2,4x2+4y2≦81
によって定まる領域をSとする。Sをx軸のまわりに回転してできる立体の体積をV1とし,y軸のまわりに回転してできる立体の体積をV2とする。
(1) V1とV2の値を求めよ。
(2) V1V2の値と1の大小を判定せよ。
出典:東京大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
まず放物線と楕円上半分の交点を求め、領域 S を −1/2≦x≦1/2 で上下の関数にはさまれた領域として表す。x 軸回転では外半径が楕円上半分、内半径が放物線なので、円板の差を積分する。y 軸回転では、領域が y 軸対称であることを使って x≧0 側の縦の細片を回転する円筒殻で積分する。最後に V2/V1 を整理し、両辺が正であることを確認して平方比較により1との大小を判定する。
解答
(1)
まず2つの境界の交点を求める。放物線 y=x2/2 を楕円 4x2+4y2=81 に代入すると 4x2+4(2x2)2=81 すなわち 4x2+x4=81 である。X=x2 とおくと 8X2+2X−1=0 となり、(4X−1)(2X+1)=0 である。X≧0 だから X=1/4、すなわち x=±21 で交わる。
楕円の上半分は 4y2=81−4x2=81−2x2 より y=421−2x2 である。したがって領域 S は
−21≦x≦21,2x2≦y≦421−2x2
で表される。 x 軸のまわりに回転すると、外半径は 1−2x2/(42)、内半径は x2/2 である。よって
V1=π∫−1/21/2⎩⎨⎧(421−2x2)2−(2x2)2⎭⎬⎫dx
である。被積分関数を整理すると
(421−2x2)2−(2x2)2=321−2x2−4x4
なので
V1=π∫−1/21/2(321−16x2−4x4)dx
である。偶関数であることを用いて計算すると
V1=2π[32x−48x3−20x5]01/2=48011π
である。
次に y 軸のまわりに回転する体積を求める。S は y 軸対称なので、0≦x≦1/2 の部分を円筒殻で回転すればよい。半径は x、高さは 421−2x2−2x2 であるから
V2=2π∫01/2x(421−2x2−2x2)dx
である。ここで
∫x421−2x2dx=−242(1−2x2)3/2,∫2x3dx=8x4
だから
V2=2π[−242(1−2x2)3/2−8x4]01/2
である。代入して整理すると V2=192(82−7)π である。
(2)
(1)より
V1V2=192(82−7)π⋅11π480=22402−35
である。これが1より小さいかどうかは 402−35<22 すなわち 402<57 と同値である。両辺は正であり、平方すると (402)2=3200,572=3249 であるから 402<57 が成り立つ。したがって V1V2<1 である。