東京大学 2008年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 図形と方程式、関数
- 解法
- 座標設定、文字消去、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 12〜15分
問題
放物線y=x2上に2点P,Qがある。線分PQの中点のy座標をhとする。
(1) 線分PQの長さLと傾きmで,hを表せ。
(2) Lを固定したとき,hがとりうる値の最小値を求めよ。
出典:東京大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問
方針
放物線上の2点を P(u,u2),Q(v,v2) とおき,和 u+v と差 v−u で整理する。傾きは m=u+v となり,長さは L2=(v−u)2(1+m2) で表せる。中点の y 座標は (u2+v2)/2 なので,u+v と u−v に直せば L,m の式が得られる。(2)では t=1+m2≧1 とおき,t−1+L2/t の最小値を,t=L が許されるかどうかで場合分けする。
解答
(1)
放物線 y=x2 上の2点を P(u,u2),Q(v,v2) とおく。線分の傾きが定まっているので u=v としてよい。
傾き m は m=v−uv2−u2=u+v である。また線分の長さ L について
L2=(v−u)2+(v2−u2)2=(v−u)2+{(v−u)(v+u)}2=(v−u)2{1+(u+v)2}
だから,(v−u)2=1+m2L2 である。
中点の y 座標は h=2u2+v2 である。ここで u2+v2=2(u+v)2+(u−v)2 より,
h=21⋅2(u+v)2+(u−v)2=41(m2+1+m2L2).
これが求める式である。
(2)
t=1+m2 とおくと t≧1 であり,(1)の式は h=41(t−1+tL2) となる。逆に任意の t≧1 に対して m2=t−1 となる m が取れるので,この t の範囲で最小化すればよい。 g(t)=t−1+tL2 とおく。t>0 で g′(t)=1−t2L2 である。
まず 0<L≦1 のとき,t≧1 では t≧L だから g′(t)≧0 である。したがって g(t) は t≧1 で増加し,最小値は t=1 で g(1)=L2 である。よって hmin=4L2 である。
次に L≧1 のとき,g′(t)<0 は 1≦t<L,g′(t)>0 は t>L で成り立つ。したがって最小値は t=L で得られ,g(L)=L−1+L=2L−1 である。よって hmin=42L−1 である。
以上より,L を固定したときの h の最小値は
⎩⎨⎧4L242L−1(0<L≦1),(L≧1)
である。L=1 では2つの式はいずれも 1/4 になり,一致する。