東京大学 2001年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 積分、微分、図形と方程式、指数・対数
- 解法
- 面積計算、微分による最大最小、不等式評価、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
実数t>1に対し,xy平面上の点O(0,0),P(1,1),Q(t,t1)を頂点とする三角形の面積をa(t)とし,線分OP,OQと双曲線xy=1とで囲まれた部分の面積をb(t)とする。このとき
c(t)=a(t)b(t)
とおくと,関数c(t)はt>1においてつねに減少することを示せ。
出典:東京大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
まず座標から三角形の面積 a(t) を求める。領域 b(t) は、0≦x≦1 では直線 OP と直線 OQ の間、1≦x≦t では双曲線 xy=1 と直線 OQ の間として積分する。相殺により b(t)=logt となるので、c(t)=2tlogt/(t2−1) を微分する。最後の符号判定は logt>(t2−1)/(t2+1) を別関数の微分で示す。
解答
三角形 OPQ の面積を求める。O=(0,0)、P=(1,1)、Q=(t,1/t) であるから、座標による面積公式より
a(t)=211⋅t1−1⋅t=21(t−t1)
である。t>1 なのでこれは正である。
次に b(t) を求める。直線 OP は y=x であり、直線 OQ は傾き (1/t)/t=1/t2 だから y=t2x である。 0≦x≦1 では、囲まれた領域は直線 OP と直線 OQ の間にある。1≦x≦t では、上側が双曲線 y=1/x、下側が直線 y=x/t2 である。したがって
b(t)=∫01(x−t2x)dx+∫1t(x1−t2x)dx=(1−t21)21+logt−t21⋅2t2−1=logt.
よって
c(t)=a(t)b(t)=(t−1/t)/2logt=t2−12tlogt
である。
これを微分する。分母は t>1 で正であり、
c′(t)=(t2−1)2(2logt+2)(t2−1)−2tlogt⋅2t=(t2−1)22{(t2−1)−(t2+1)logt}
である。
したがって、c′(t)<0 を示すには logt>t2+1t2−1 を示せばよい。そこで h(t)=logt−t2+1t2−1 とおく。微分すると
h′(t)=t1−(t2+1)22t(t2+1)−(t2−1)2t=t1−(t2+1)24t=t(t2+1)2(t2+1)2−4t2=t(t2+1)2(t2−1)2>0
である。また t→1+0 のとき h(t)→0 である。よって t>1 では h(t)>0 すなわち logt>t2+1t2−1 が成り立つ。
以上より (t2−1)−(t2+1)logt<0 であり、分母 (t2−1)2 は正であるから c′(t)<0 である。したがって c(t) は t>1 においてつねに減少する。