東京大学 1997年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 積分、図形と方程式、関数
- 解法
- 体積計算、置換積分、定積分評価、対称性の利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
aを0<a<41を満たす実数とする。xy平面で,不等式
y2≦x2(1−x2)−a
の表す領域をy軸のまわりに1回転してできる回転体の体積を求めよ。
出典:東京大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
領域はxについて左右対称であり、u=x2とおくと存在条件はu(1−u)≧aになる。y軸まわりの回転体なので、右半分を円筒殻として積分し、半径x、高さ2x2(1−x2)−aを用いる。置換u=x2の後、u(1−u)−a=41−a−(u−21)2と平方完成して、半円の面積として積分値を読む。
解答
u=x2とおく。領域が存在するためには x2(1−x2)−a≧0 すなわち u(1−u)−a≧0 である。方程式u(1−u)−a=0は u2−u+a=0 であり、0<a<41より2つの解をもつ。その解は α=21−1−4a,β=21+1−4a である。したがって右半分では α≦x≦β が積分範囲になる。 y軸のまわりに回転するので、右半分を円筒殻で積分する。半径はx、高さは 2x2(1−x2)−a であるから、体積Vは
V=∫αβ2πx⋅2x2(1−x2)−adx
すなわち V=4π∫αβxx2(1−x2)−adx である。
ここでu=x2とおくと、du=2xdxである。したがって V=2π∫αβu(1−u)−adu となる。
被積分関数の中を平方完成すると u(1−u)−a=41−a−(u−21)2 である。よって積分 ∫αβu(1−u)−adu は、半径 41−a の半円の面積に等しい。したがって
∫αβu(1−u)−adu=2π(41−a)
である。ゆえに
V=2π⋅2π(41−a)=π2(41−a)
である。
別解。水平な切り口で考えてもよい。u=x2とおくと、固定したyに対して y2≦u(1−u)−a である。これは (u−21)2≦41−a−y2 と同値である。したがって∣y∣≦R, R=41−aのとき、回転後の断面は内半径と外半径の2乗の差が
(21+R2−y2)−(21−R2−y2)=2R2−y2
であるような円環になる。よって断面積は 2πR2−y2 である。体積は
∫−RR2πR2−y2dy=2π⋅2πR2=π2R2=π2(41−a)
であり、同じ結果を得る。