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東京大学 1996年度
理系数学 第4問

問題

1つのサイコロを続けて投げて,それによって を以下のように定める。

出た目の数を順にとするとき,を満たすすべての整数に対しならば,それ以外のときとおく。ただし,とする。

(1) の期待値をとするとき,を求めよ。

(2) のうち2に等しいものの個数の期待値をとするとき,を求めよ。

出典:東京大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

となるには, 回目に が出て,それ以前のすべての目が 以下であればよい。この条件をそのまま確率に直すと が得られ,期待値 は有限和で表せる。(2)は「2に等しい個数」を各回の指示量の和と見て,期待値を の和に分解する。別解として,2が数えられるのは初めて3以上が出る前に限られることから,停止までに出る2の個数の期待値としても求められる。

解答

(1)

とする。 となるのは, であり,かつ がすべて 以下であるときである。したがって である。

よって期待値は

である。この和のうち の項は常に であり, の項は に近づく。したがって である。

(2)

となるのは, であり,かつ がすべて 以下であるときである。したがって

である。 のうち2に等しいものの個数は,各 についての事象 の指示量を足したものである。期待値は和に分けられるから

である。よって である。

別解。(2)だけを別の見方で求める。 のいずれかが一度出ると,その後に が出ても にはならない。したがって,極限で数えられる個数は「初めて3以上の目が出るまでに出た2の個数」である。この期待値を とする。次の1回で2が出る確率は ,1が出る確率は ,3以上が出て終了する確率は なので である。これを解くと となり,同じ極限値を得る。