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東京大学 1988年度
理系数学 第4問

問題

平面上で原点から傾き で出発し折れ線状に動く点 を考える。ただし,点 座標はつねに増加し,その値が整数になるごとに動く方向の傾きが に変化するものとする。

の描く折れ線が直線 を横切るための に関する条件を求めよ。

出典:東京大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

傾きは通常 なので、高さが1増える間の横方向の増加量は傾きの逆数になる。 番目の帯での傾きは だから、整数の高さに達した時点の 座標は等比級数で表せる。 では横方向に無限に進み、 では有限の上限に近づくため、直線 を横切る条件はその上限との比較になる。

解答

通常の傾きは である。したがって傾きが の直線上を、 座標が1だけ増えるとき、 座標の増加量は である。

最初、 での傾きは である。 が整数を通過するたびに傾きが 倍されるので、一般に での傾きは である。よってこの帯を通過する間の 座標の増加量は である。

したがって、点 が高さ に達したときの 座標を とすると である。

まず の場合を考える。このとき であるから、和 で限りなく大きくなる。したがって も限りなく大きくなり、任意の に対して、折れ線は直線 を横切る。

次に の場合を考える。このとき等比級数の和は上限をもち、 である。折れ線の 座標は増加しながらこの値に近づく。したがって、直線 を横切るための必要十分条件は である。等号の場合は有限の高さでは到達せず、近づくだけなので横切らない。

以上より条件は

である。

補足。整数の高さで方向が変わっても、各区間内では 座標は連続的に増加する。そのため、整数の高さでの値 の上限を調べれば、途中で を横切るかどうかも判定できる。