東京大学 1987年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)、図形と方程式
- 解法
- 回転・拡大、内積の利用
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 10分
問題
行列A=(ab−ba)の表すxy平面の一次変換が,直線y=2x+1を直線y=−3x−1へうつすとする.点P(1,2)がうつる点をQとし,原点をOとするとき,二直線OPとOQのなす角の大きさを求めよ.
出典:東京大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
与えられた行列は原点を中心とする拡大回転型の1次変換であるが、まずは直線上の2点を使って a,b を決める。直線 y=2x+1 上の点 (0,1),(1,3) の移る先が、直線 y=−3x−1 上にある条件を立てる。a,b が決まれば P(1,2) の移る点 Q を計算し、内積で ∠POQ を求める。
解答
直線 y=2x+1 上の2点 (0,1),(1,3) を考える。1次変換は直線を直線に移すので、この2点の移る先が直線 y=−3x−1 上にあればよい。
点 (0,1) は (−b,a) に移る。これが y=−3x−1 上にあるから a=−3(−b)−1=3b−1 である。
点 (1,3) は (a−3b,b+3a) に移る。これも y=−3x−1 上にあるので b+3a=−3(a−3b)−1 である。整理すると 6a−8b+1=0 である。a=3b−1 を代入して 6(3b−1)−8b+1=0 より 10b−5=0 となる。したがって a=b=21 である。
点 P(1,2) の移る点 Q は
Q=(21⋅1−21⋅2,21⋅1+21⋅2)=(−21,23)
である。よって
であり、
OP⋅OQ=1⋅(−21)+2⋅23=25
である。また ∣OP∣=5,∣OQ∣=410=210 だから
cos∠POQ=5⋅21025=21
である。したがって求める角は 4π である。