問題
,を相異なる複素数での虚部は正,の虚部は負とする。このとき,以下の問いに答えよ。
(1) 1,,,が複素数平面の同一円周上にあるための必要十分条件は
が負の実数となることであることを示せ。
(2) がとを満たすとする。1,,,が複素数平面の同一円周上にあるとき,複素数の軌跡を求めよ。
方針
(1)は4点が同一円周上にある条件を,弦を見込む角の等しさとして偏角で表す。向き付き角を使うと,与えられた複素数比が実数で,さらに負であることに対応する。(2)はを代入し,として比の虚部が0になる条件を計算する。より円が得られ,負の実数になる条件からを加える。
解答
(1)
4点を考える。の虚部は正,の虚部は負なので,とは実軸をはさんで反対側にある。
4点が同一円周上にあることは,弦を見込む角が等しいことと同値である。複素数の偏角で書くと,これは と表せる。ただしとは弦の反対側にあるので,対応する向き付き角は反対向きになり,比は正ではなく負の実数になる。
上の式を変形すると が負の実数であることと同値である。分子分母にを掛けて整理すれば が負の実数であることと同値である。したがって必要十分条件が示された。
(2)
とおく。である。(1)の比を とおく。が実数である条件を調べるため,分子を分母の共役と掛け合わせて虚部を0にする。
計算すると,の虚部が0である条件は となる。ここでであり, だから でなければならない。すなわち である。
次に,この条件のもとでが負の実数になる範囲を求める。上の円の条件を用いての実部の符号を調べると,分母の絶対値の2乗は正であり,符号は の符号と一致する。なので,これが負になるのは のときである。
したがって求める軌跡は で表される円弧である。端点では比が負にならず,は条件に反するため含まない。
別解。(2)では,まず候補が円に乗ることを出し,その後に代表点を取って比の符号を確認してもよい。ただし円全体ではなく,かつ負の実数条件を満たす部分だけを残す必要がある。