東北大学 2012年度
理系数学 前期 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、関数、微分
- 解法
- 数学的帰納法、平均値の定理、極限計算
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
数列{an}を
a1=1,an+1=2an+33an+4(n=1,2,3,⋯)
で定める。以下の問いに答えよ。
(1) n≧2のとき,an>1となることを示せ。
(2) a2=2α+33α+4を満たす正の実数αを求めよ。
(3) すべての自然数nに対してan<αとなることを示せ。
(4) 0<r<1を満たすある実数rに対して,不等式
α−anα−an+1≦r(n=1,2,3,⋯)
が成り立つことを示せ。さらに,極限n→∞limanを求めよ。
出典:東北大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
漸化式を an+1=ϕ(an) と見て、まず 1 より大きい範囲に入ることを帰納法で示す。次に正の固定点 α を求め、ϕ が増加関数であることから an<α を保つ。(4)は平均値の定理を ϕ(α)−ϕ(an) に適用し、[1,α] 上で ϕ′(x) が1未満に抑えられることを使って差が等比的に縮むことを示す。
解答
(1)
まず a2=2⋅1+33⋅1+4=57>1 である。次に an>1 と仮定する。このとき 2an+33an+4>1 は 3an+4>2an+3 すなわち an+1>0 から成り立つ。したがって an+1>1 である。よって帰納法により n≧2 のとき an>1 である。
(2)
正の実数 α が α2=2α+33α+4 を満たすとする。分母は正なので整理して α2(2α+3)=3α+4 すなわち 2α3+3α2−3α−4=0 である。因数分解すると (α+1)(2α2+α−4)=0 である。正の解は二次方程式 2α2+α−4=0 から α=4−1+33 である。
(3)
ϕ(x)=2x+33x+4 とおく。x>0 では 2x+33x+4 の微分が (2x+3)21>0 であるから、ϕ(x) は増加関数である。
(2)の α は α>1 を満たす。また a1=1<α である。もし an<α なら、増加性より an+1=ϕ(an)<ϕ(α)=α である。したがって帰納法により an<α(n=1,2,3,…) である。
(4)
(1),(3)より、すべての n について 1≦an<α である。1≦x≦α で ϕ′(x)=2ϕ(x)(2x+3)21 である。この区間では ϕ(x)≧1、2x+3≧5 だから 0<ϕ′(x)≦501 である。
平均値の定理より、an と α の間のある数 ξ を用いて α−an+1=ϕ(α)−ϕ(an)=ϕ′(ξ)(α−an) と書ける。したがって 0<α−anα−an+1≦501 である。よって、例えば r=501 とすれば条件を満たす。
さらに 0<α−an≦rn−1(α−a1) であり、0<r<1 だから右辺は0に収束する。したがって n→∞liman=α=4−1+33 である。