問題
を実数とする。座標平面上で直線に関する対称移動を表す1次変換をとし,直線に関する対称移動を表す1次変換をとする。以下の問いに答えよ。
(1) 1次変換を表す行列を求めよ。
(2) 合成変換を表す行列を求めよ。
(3) となるをすべて求めよ。
出典:東北大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第2問
方針
(1)は直線 方向の成分を保ち、それに垂直な成分の符号を反転する対称移動の行列を作る。(2)は に関する対称移動の行列を右から掛けて合成行列を得る。(3)は得られた行列が回転行列の形になっていることを読み取り、3乗して単位行列になる回転角 に対応する を解く。
解答
(1)
直線 方向のベクトルを とする。この直線に関する対称移動では、 方向の成分はそのまま残り、垂直方向の成分は符号が反転する。計算すると、点 の像 は
である。したがって
である。
(2)
直線 に関する対称移動 は、座標を入れ替える変換なので、行列は
である。合成 は先に 、次に を行うので、行列は である。よって
である。
(3)
(2)の行列は
の形であり、 と読める。したがって は原点まわりの回転を表す。 となるには、3回回転した角が の整数倍であればよい。したがって である。 のときは 、 なので かつ となり、 である。
残り2つの場合は であるから を解けばよい。すなわち であり、 を得る。よって である。
別解。(3)は幾何的にも見られる。直線 のなす角は 、直線 のなす角を とすると、2つの直線に関する対称移動の合成は角 の回転である。3乗が単位変換になるには
であればよい。これを に戻すと、同じく が得られる。