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東北大学 2010年度
理系数学 前期 第6問

問題

平面において,原点を中心としを頂点の1つとする正6角形をとする.を2次の正方行列とし,の各頂点に対して,行列の表す移動

で得られる点の辺上の点(頂点を含む)であるとする.以下の問いに答えよ.

(1) 点が行列の表す移動で自身に移るとき,の各頂点はのいずれかの頂点に移ることを示せ.また,そのときの行列を求めよ.

(2) 点が行列の表す移動でのある頂点に移るとき,の各頂点はのいずれかの頂点に移ることを示せ.また,そのときの行列を求めよ.

出典:東北大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問

方針

正六角形の頂点を, とその60度回転で表す。 が固定される場合は,隣の頂点 の像を利用し, がともに正六角形の辺上にある点を調べる。これにより が上下どちらかの隣接頂点に限られる。 が任意の頂点に移る場合は,正六角形の回転対称性を使って,いったん が固定される場合に戻す。

解答

正六角形 の頂点を

とする。また とおく。

(1) とする。点 の頂点であるから,仮定より はいずれも の辺上にある。

ここで,正六角形の6本の辺を座標で調べると,点 と点 がともに の辺上にあるような点

に限られる。実際, の共通部分で,両方の境界上にある点はこの2点である。

したがって または である。 は同一直線上にないので, の像が決まれば行列 は一意に決まる。

のとき, がともに固定されるので

である。

のとき, は固定され, 軸に関して対称な頂点に移る。よって

である。

以上の2つはいずれも正六角形の頂点を頂点に移す。したがって, 自身に移るとき, の各頂点は のいずれかの頂点に移り,行列は

である。

(2) の像が のある頂点であるとする。原点を中心とする角 の回転を表す行列を

とする。 はある頂点なので,ある によって と書ける。

このとき を考える。回転 は正六角形 をそれ自身に移すので, による像が の辺上にあるという条件は保たれる。また である。したがって (1) より または

である。

よって

である。これらは回転または回転と 軸対称の合成であり,いずれも正六角形の頂点を正六角形の頂点に移す。したがって,この場合も の各頂点は のいずれかの頂点に移る。