東北大学 2004年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分
- 解法
- 面積計算、微分による最大最小、文字消去
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 28〜35分
問題
3次曲線y=x3−3xをC1とする.aを正の実数とし,C1をx軸方向へaだけ平行移動した曲線をC2とする.
(1) C1とC2が異なる2点で交わるようなaの範囲を求めよ.また,このときC1とC2で囲まれる図形の面積S(a)を求めよ.
(2) aが(1)の範囲を動くとき,面積S(a)の最大値を求めよ.
出典:東北大学 2004年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
C2 は y=(x−a)3−3(x−a) で表される。交点は2曲線の差を0にする2次方程式で決まり、a>0 なので判別式が正であることが異なる2点で交わる条件になる。面積は根の中点 x=a/2 を中心に置き直し、差が下に凸の2次式になることを利用して絶対値付き積分を計算する。最大値は S(a)=定数⋅a(12−a2)3/2 を微分して求め、端点で面積が0に近づくことも確認する。
解答
(1)
C1 を x 軸方向へ a だけ平行移動した曲線は C2: y=(x−a)3−3(x−a) である。2曲線の差を取ると {x3−3x}−{(x−a)3−3(x−a)}=a(3x2−3ax+a2−3) である。a>0 だから、交点の個数は 3x2−3ax+a2−3=0 の実数解の個数で決まる。この2次方程式の判別式は (−3a)2−4⋅3(a2−3)=36−3a2 である。異なる2点で交わるための条件はこれが正であることなので、36−3a2>0 すなわち 0<a<23 である。
この範囲で、2つの交点の x 座標を α<β とする。u=x−a/2 とおくと、3x2−3ax+a2−3=3u2+4a2−3=3(u2−h2) ただし h2=1−12a2=1212−a2 である。したがって α=a/2−h, β=a/2+h である。 α<x<β では u2−h2<0 だから、C1−C2<0 であり、上側は C2、下側は C1 である。よって面積は
S(a)=∫αβ{C2−C1}dx=3a∫−hh(h2−u2)du
である。計算すると S(a)=3a[h2u−3u3]−hh=4ah3 であり、h=2312−a2 だから S(a)=183a(12−a2)3/2 である。
(2)
0<a<23 において S(a)=183a(12−a2)3/2 である。正の定数を除いて F(a)=a(12−a2)3/2 を最大にすればよい。微分すると F′(a)=(12−a2)3/2−3a2(12−a2)1/2=(12−a2)1/2(12−4a2) である。したがって内部の臨界点は a=3 である。a→0+ および a→23− では S(a)→0 であり、F′(a) は a<3 で正、a>3 で負だから、ここで最大になる。
よって Smax=183⋅3⋅93/2=29 である。