東北大学 2003年度
理系数学 前期 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、関数
- 解法
- 微分による最大最小、極限計算、存在証明
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 16〜20分
問題
対数は自然対数であり,eはその底とする.関数f(x)=(x+1)logxx+1に対して,次の問いに答えよ.
(1) f(x)はx>0で単調減少関数であることを示せ.
(2) x→+0limf(x)およびx→+∞limf(x)を求めよ.
(3) f(x)=2を満たすxがe21<x<1の範囲に存在することを示せ.
出典:東北大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
f(x)=(x+1)log(1+1/x) と見て微分する。微分後は u=1/x>0 とおけば f′(x)=log(1+u)−u になり、log(1+u)<u から単調減少が従う。端の極限は x→+0 では対数部分が発散し、x→∞ では (x+1)log(1+1/x) を (1+1/x)/(1/x) 型に見て1へ近づける。(3)は連続性と、f(e−2)>2, f(1)<2 を示して中間値を用いる。
解答
(1)
f(x)=(x+1)logxx+1=(x+1)log(1+x1) である。微分すると
f′(x)=log(1+x1)+(x+1)⋅1+1/x1(−x21)=log(1+x1)−x1.
ここで u=x1>0 とおくと f′(x)=log(1+u)−u である。u>0 に対して log(1+u)<u が成り立つので f′(x)<0 である。したがって f(x) は x>0 で単調減少である。
(2)
x→+0 のとき xx+1=1+x1→+∞ である。また x+1→1 なので limx→+0f(x)=+∞ である。
次に x→+∞ を考える。u=1/x とおくと u→+0 であり、f(x)=(x+1)log(1+x1)=u1+ulog(1+u) である。したがって limx→+∞f(x)=limu→+0(1+u)ulog(1+u)=1 である。
(3)
関数 f は x>0 で連続である。まず f(1)=2log2 であり、e>2 から e2>4、すなわち 2log2<2 なので f(1)<2 である。
次に x=e−2 とすると f(e−2)=(1+e−2)log(1+e2) である。ここで 1+e2>e2 だから log(1+e2)>2 である。よって f(e−2)>2(1+e−2)>2 である。
したがって f(e−2)>2>f(1) である。連続性より、方程式 f(x)=2 を満たす x が e21<x<1 の範囲に少なくとも1つ存在する。