東北大学 2003年度
理系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、関数
- 解法
- 漸化式の変形、数学的帰納法、極限計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 16〜21分
問題
関数f(x)=4x−x2に対し,数列{an}を
a1=c,an+1=f(an)(n=1,2,3,⋯)
で与える.ただし,cは0<c<2を満たす定数である.
(1) an<2,an<an+1 (n=1,2,3,⋯)を示せ.
(2) 2−an+1<22−c(2−an) (n=1,2,3,⋯)を示せ.
(3) n→∞limanを求めよ.
出典:東北大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問
方針
0<an<2 が保たれることをまず帰納法で示す。an+1>an は、両辺が正であることを利用して2乗し、4an−an2>an2 に直す。(2)では an+12=4−(2−an)2 から (2−an+1)(2+an+1)=(2−an)2 を作る。2+an+1>2 と anearrow, an≧c を用いて指定の評価を得る。(3)は単調増加かつ上に有界で極限を持ち、漸化式に代入して L=2 を選ぶ。
解答
(1)
まず 0<an<2 がすべての n で成り立つことを示す。初項は条件より 0<c<2 なので 0<a1<2 である。 0<an<2 と仮定する。このとき an+12=f(an)=4an−an2=an(4−an) である。0<an<2 より an>0, 4−an>2>0 なので an+1>0 である。また an+12=an(4−an)<2⋅4=8 だけでは不十分なので、直接 an+12<4 を確認する。実際 4−an+12=4−(4an−an2)=(2−an)2>0 であるから an+1<2 である。よって帰納法により 0<an<2 がすべての n で成り立つ。
次に an<an+1 を示す。両辺は正なので、2乗して比較すればよい。 an+1>an は an+12>an2 と同値である。ところが an+12−an2=4an−an2−an2=2an(2−an)>0 である。したがって an<an+1 である。
(2)
漸化式より an+12=4an−an2=4−(2−an)2 である。したがって 4−an+12=(2−an)2 であり、左辺を因数分解して (2−an+1)(2+an+1)=(2−an)2 を得る。 an+1>0 なので 2+an+1>2 である。よって 2−an+1<2(2−an)2 である。
また(1)より an≧a1=c であるから 2−an≦2−c である。したがって 2−an+1<22−c(2−an) が成り立つ。
(3)
(1)より {an} は単調増加であり、さらに an<2 で上に有界である。したがって極限をもつ。その極限を L とする。
漸化式の両辺で極限をとると L=4L−L2 である。両辺は非負なので2乗して L2=4L−L2 となる。よって 2L(L−2)=0 であり、L=0またはL=2 である。
しかし a1=c>0 かつ単調増加なので L≧c>0 である。したがって L=0 は不可能で、limn→∞an=2 である。