東北大学 2003年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、場合の数
- 解法
- 二項定理、式変形
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15〜20分
問題
(1) 正の整数nに対して,f(x)=(ex−e−x)nとする.f′(0)を求めよ.
(2) 次を示せ.ただし,nCk=k!(n−k)!n!とする.
k=0∑nnCk(−1)k(n−2k)={20(n=1のとき)(n≧2のとき)
出典:東北大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
(1)は n=1 と n≧2 で (ex−e−x)n−1 の x=0 における値が変わることに注意して微分する。(2)は (ex−e−x)n を二項定理で展開し、微分して x=0 を代入する。指数関数を使わない確認として、(1−x)n の微分から同じ和を読む方法もある。
解答
(1)
n=1 のとき f(x)=ex−e−x だから f′(x)=ex+e−x,f′(0)=2 である。 n≧2 のときは f′(x)=n(ex−e−x)n−1(ex+e−x) である。x=0 では e0−e0=0 であり、n−1≧1 だから f′(0)=0 である。したがって
f′(0)={20(n=1),(n≧2)
である。
(2)
二項定理より
(ex−e−x)n=k=0∑nnCk(ex)n−k(−e−x)k
=∑k=0nnCk(−1)ke(n−2k)x である。両辺を x で微分すると f′(x)=∑k=0nnCk(−1)k(n−2k)e(n−2k)x である。ここで x=0 を代入すると f′(0)=∑k=0nnCk(−1)k(n−2k) となる。これと(1)の結果を比べて
k=0∑nnCk(−1)k(n−2k)={20(n=1),(n≧2)
を得る。
別解。指数関数を使わずに、H(x)=(1−x)n とおいてもよい。二項定理から H(x)=∑k=0nnCk(−1)kxk であるから ∑k=0nnCk(−1)k(n−2k)=nH(1)−2H′(1) である。n=1 では直接計算して 2、n≧2 では H(1)=0 かつ H′(1)=−n(1−1)n−1=0 なので、同じ結論になる。