東北大学 1995年度
後期・理系数学 後期 第3問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 確率、数列
- 解法
- 状態分類、確率漸化式、漸化式の変形
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
図のような4個の点A,B,C,Dを結んだ図形を考える.動点Pは点Aを出発点としてA,B,C,D上を移動する.PがAまたはCにいるときは,残りの3点にそれぞれ31の確率で移動し,PがBまたはDにいるときはA,Cにそれぞれ21の確率で移動する.n回の移動後PがA,B,C,Dにいる確率をそれぞれan,bn,cn,dnとする.
% 図は省略
(1) an+1,cn+1をan,bn,cn,dnを用いて表せ.
(2) 数列{an+cn},{an−cn}のそれぞれの漸化式を導け.
(3) an,cnを求めよ.
出典:東北大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問
方針
移動規則から an+1,cn+1 をまず書く。次に全確率 an+bn+cn+dn=1 を使い,an+cn と an−cn の2つに分けると一次漸化式になる。初期値 a0=1,c0=0 からそれぞれを解き,和と差から an,cn に戻す。
解答
(1) 点 A にいるためには,直前に C にいて確率 1/3 で移るか,直前に B または D にいて確率 1/2 で移る必要がある。したがって an+1=31cn+21bn+21dn である。同様に,点 C にいるためには,直前に A にいて確率 1/3 で移るか,直前に B または D にいて確率 1/2 で移ればよいので cn+1=31an+21bn+21dn である。
(2) まず2式を足すと an+1+cn+1=31(an+cn)+(bn+dn) である。全確率の和は1なので bn+dn=1−(an+cn) である。よって an+1+cn+1=1−32(an+cn) を得る。
次に2式を引くと an+1−cn+1=31(cn−an)=−31(an−cn) である。したがって an+1−cn+1=−31(an−cn) である。
(3) 出発点は A なので a0=1,c0=0 である。ここで sn=an+cn,rn=an−cn とおく。(2) より sn+1=1−32sn である。この漸化式の一定値 s は s=1−32s を満たすので s=53 である。したがって sn+1−53=−32(sn−53) であり,s0=1 から sn=53+52(−32)n となる。
また rn+1=−31rn,r0=1 だから rn=(−31)n である。和と差から an=2sn+rn,cn=2sn−rn である。よって
an=21{53+52(−32)n+(−31)n}
および
cn=21{53+52(−32)n−(−31)n}
である。