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東北大学 1986年度
理系数学 前期 第6問

問題

3種類の品物がある.を3個,を2個,を1個任意に選んで1つにまとめて1個の商品とする.次の問に答えよ.

(1) 「には,全体のの不良品が含まれ,には,全体のには,全体のの不良品が含まれている.」という仮説のもとで,全商品の中から,無作為に1個の商品を取り出したとき,それが完全な商品である確率を求めよ.ここで,完全な商品とは不良品が含まれていない商品のことである.

(2) 商品960個を無作為に抽出したところ,完全な商品は640個であった.このことから,(1)の仮説は正しいと判断してよいかどうかを,有意水準(危険率)5%で検定(両側検定)せよ.必要ならば,付表を用いてもよい.
% 図は省略
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出典:東北大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問

方針

は、商品が完全であるためには、選ばれた 3個、 2個、 1個がすべて良品である必要があるので、独立に良品率を掛ける。 は仮説のもとで完全な商品の個数 の二項分布に従うとみなし、平均と分散を求める。標準化した値を5%両側検定の棄却限界 と比べ、観測値640が仮説のもとで起こりにくいかを判断する。

解答

(1)

仮説のもとでは、 の良品率は であり、 の良品率は であり、 の良品率は である。

1個の商品には が3個、 が2個、 が1個含まれる。完全な商品であるためには、これらすべてが良品でなければならない。したがって求める確率は

である。これを約分すると である。

(2)

の仮説が正しいとすると、完全な商品の個数を とすれば、 は試行回数960、成功確率 の二項分布に従うと考えられる。したがって平均は であり、分散は である。標準偏差は である。

観測された完全な商品の個数は640個なので、標準化すると である。これは約 である。

5%の両側検定では、標準正規分布による棄却域はおよそ である。ここでは であるから、観測値は棄却域に入る。したがって、5%の有意水準では仮説を棄却する。

よって、 の仮説は である。