東北大学 1982年度
理系数学 前期 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列
- 解法
- 階差数列、部分分数分解、和の計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
初項7,公差2の等差数列の一般項をanとし,初項31,公比31の等比数列の一般項をbnとする.数列{cn}について
k=1∑nakbkck=31(n+1)(n+2)(n+3)
が成立するとき,次の問に答えよ.
(1) 一般項cnを求めよ.
(2) 無限級数n=1∑∞cn1の和を求めよ.
出典:東北大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第2問
方針
与えられた和を Sn と置き、階差 Sn−Sn−1 がちょうど anbncn になることを利用して cn を求める。後半は cn1 を部分分数分解するが、対数級数を使う必要はなく、3n−1(n+1)1−3n(n+2)1 という差に直すとそのまま消去和になる。
解答
(1)
等差数列 {an} は初項7、公差2であるから an=7+2(n−1)=2n+5. 等比数列 {bn} は初項 31、公比 31 であるから bn=(31)n=3−n. 与えられた等式の右辺を Sn=31(n+1)(n+2)(n+3) とおく。このとき ∑k=1nakbkck=Sn であるから、n≧2 では anbncn=Sn−Sn−1 となる。右辺を計算すると Sn−Sn−1=31{(n+1)(n+2)(n+3)−n(n+1)(n+2)} =31(n+1)(n+2){(n+3)−n}=(n+1)(n+2). n=1 でも同じ式が成り立つ。したがって (2n+5)3−ncn=(n+1)(n+2) であり、cn=2n+53n(n+1)(n+2). (2)
(1)より cn1=3n(n+1)(n+2)2n+5. ここで (n+1)(n+2)2n+5=n+13−n+21 である。よって cn1=(n+13−n+21)3n1. 右辺は 3n−1(n+1)1−3n(n+2)1 と書ける。
したがって第 N 項までの和は
n=1∑Ncn1=n=1∑N{3n−1(n+1)1−3n(n+2)1}.
これは途中の項が順に消えて ∑n=1Ncn1=21−3N(N+2)1 となる。N→∞ とすると 3N(N+2)1→0 であるから ∑n=1∞cn1=21. 別解の視点
部分分数分解の後に級数公式を使う方法もあるが、この問題では (n+13−n+21)3n1 を一つずつ分けて見ると、前の項の後半と次の項の前半が同じ形で消える。無限級数では、まず有限和でどこまで消えるかを確認してから極限を取ると安全である。